抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,携帯・情報機器の小型化・高性能化は目覚しく,その生産設備に対するモーションコントロール技術の高性能化は必須である。特に共振モードを有する制御対象に対しては,共振周波数変動を伴う位置決め動作等において共振振動を励起・増大させないことが求められる。その実現には,ロバスト安定性の確保と共振周波数付近での低感度化が有望である。共振モードの安定化には,位相安定化による方法があり,低感度化も同時に実現可能であるが,時間特性に依存する場合,全ての共振モードに対して位相安定化を実現することは難しい。そこで,本論文では共振モードの位相関係やむだ時間特性に依存することなく,共振モードの低感度化を実現する手法を提案する。提案法は,従来のノッチフィルタに代えて,2次全域通過フィルタをフィードバック補償に加える手法であり,共振モードのゲインを減衰させることなく,共振モード近傍において所望の位相特性を実現できる。提案手法のサーボ系を構成し,供試位置決め装置による共振変動時の位置決め応答,単位インパルス外乱応答,繰り返し位置決め動作などによって検証を行った。その結果から,従来法であるノッチフィルタと比較しても有効性が実証された。また,2次全域通過フィルタの設計パラメータは2つであるため設計は簡便であり,実用性も高いと考えられる。