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J-GLOBAL ID:200902237060683540   整理番号:08A0633531

k型有機塩のスピン1/2-スピン液体状態の熱力学特性

Thermodynamic properties of a spin-1/2 spin-liquid state in a κ-type organic salt
著者 (13件):
資料名:
巻:号:ページ: 459-462  発行年: 2008年06月 
JST資料番号: W2060A  ISSN: 1745-2473  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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系が強い量子系を有し,モデルハミルトニアンに高次交換が含まれる場合,スピン液体状態の形成が起こりうる。また,二次元三角格子では,幾何学的フラストレーションによって最低温度であっても秩序形成が抑制される為,液体状の基底状態が予測されている。これまで,この三角格子系について,理論的に多く調査されてきたが,モデル物質が少ないため,その実験調査は限られてきた。実際の物質では,格子無秩序等によって,ある種のガラス凝固が発生する。このため,スピン1/2の二次元三角形格子の基底状態の固有特性が明らかとされない。一方,BEDT-TTFドナーを含むk型塩は,電子運動エネルギーと相関との競合に関連した興味深い状態図を示す。更に,k-(BEDT-TTF)2Cu2(CN)3の三角形スピン配列に関する核磁気共鳴(NMR)実験からは,スピン液体モデルは,ある種の液体状態を形成することが示されている。また,基底状態からの低エネルギー励起を調査するため,熱容量が極めて有感な低エネルギー分光法として考えられている。この観点から,可能な限り低い温度で熱力学調査を行うことが必須である。本稿では,三角形格子構造を有する二量体系有機電荷移動遷移塩K-(BEDT-TTF)2Cu2(CN)3について,スピン-液体状態の単結晶熱量測定によりスピン-液体基底状態について調査した。まず,k-(BEDT-TTF)2CuCu2(CN)3熱容量の温度依存性を示した。次に,8Tの外部磁場を印加した場合でのデータも示し,全温度範囲にわたって,磁場を印加しない場合と略違いがないことが示された。また,2.5Kより低い温度では,線形温度依存項(γ項)の存在が明確に実証された。更に,このγ項の精確な値を測定するため,温度を75mKまで降下させた。そして,γ項が,外部磁場の影響を受けないことが実証された。また,6Kでは,熱容量における予測されないハンプ構造も観測され,これは,量子スピン液体への交差を示すものであるということを述べた。
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