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J-GLOBAL ID:200902273731794586   整理番号:08A0505725

鉄系層状化合物LaO1-xFxFeAsにおける43Kでの超伝導

Superconductivity at 43 K in an iron-based layered compound LaO1-xFxFeAs
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巻: 453  号: 7193  ページ: 376-378  発行年: 2008年05月15日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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鉄系層状化合物LaOFePおよびニッケル系層状化合物LaONiPが,それぞれ転移温度(Tc)3Kおよび5Kという低温で超伝導相を示すことが最近報告された。さらに,同じ結晶構造の化合物LaOFeAsで,O2-サイトにフッ素イオンをドーピングすることで(LaO1-xFxFeAs),ミッドポイントTcが大幅に上昇し約26Kとなることが報告されている。実験的観察と理論的研究から,ほとんどの遷移金属系超伝導体と同様に,これらの超伝導転移が磁気不安定性と関係していることが示唆されている。LaOFeAsばかりでなく銅系高温超伝導体でも,周囲の絶縁層のイオン置換による二次元電子構造へのキャリアドーピングの結果として,Tc上昇が観察される場合が多い。これは,外部圧力を加えると絶縁層と伝導層の間の電荷移動が促進されることによってTcがさらに上昇することを示唆している。圧力がこれらの鉄オキシプニクタイド超伝導体に及ぼす影響は,銅系超伝導体の場合よりも顕著である可能性がある。Fe-As化学結合の共有結合性ゆえにAsイオンは電子分極率が高くなり,2価のO2-イオンより圧縮されやすくなるからである。今回我々は,圧力増加がFドープLaOFeAsのオンセットTcの急上昇をもたらし,約4Gpaで最高約43Kになることを報告する。これは,銅系高Tc超伝導体を除けば,これまで報告された中で最高のTcである。今回の結果は,一般式LnOTMPn(LnはYまたは希土類金属,TMは遷移金属,PnはV族「プニコゲン」元素)で表される同じ結晶構造をもつ材料の成分選択の自由度が高いことを考え合わせると,高温超伝導のさらなる探索のための新材料プラットフォームとして,層状鉄オキシプニクタイドが有望であることを示している。Copyright Nature Publishing Group 2008
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