抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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基板表面でラジカル重合させ成膜する技術であるプラズマ支援化学堆積(PCVD)法により形成した高分子は,熱平衡状態で重合した高分子と比較して光吸収損失が大きくなる。この光エネルギーの吸収は,sp
3:σ結合網中にsp
2:π結合クラスターが形成されるためと理解されている。PCVD法を高分子光導波路の形成法として実用化するには,光吸収損失の低減が解決すべき重要な課題である。著者らは,供給するrf電力を小さくして重合することで,末結合手を減少させ,光学的に優れた高分子鎖を形成することが可能であることを既に報告した。しかし,光導波路への応用を目指すには,更なる低損失化を必要とし,光デバイス間のインターコネクションとしての応用を考えた場合,光吸収損失をldBcm
-1以下,可能ならば0.1dBcm
-1程度にすることが望まれる。光導渡路の吸収損失を0.1dBcm
-1以下に低減させるには,クラスターサイズの制御とともに,分岐構造を減少させることも必要になる。これに対し,F原子を導入することで吸収損失は変化する。Fラジカルは,クラスター内の二重結合を切りC原子と結合することにより,クラスターサイズを減少させる。一方CH
2鎖(sp
33網構造)に対してFラジカルは,CH結合の水素を脱離して未結合手を形成し,クラスター密度及びそのサイズを増減させる。今後,クラスターサイズの制御や分岐構造の減少,また未結合手の減少等により,更なる低損失化は可能と期待している。