特許
J-GLOBAL ID:200903075400319133

電流を電位差の発生なしに測定する方法及び電位差の発生のない電流測定装置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 江崎 光史 (外3名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2000-566686
公開番号(公開出願番号):特表2002-523751
出願日: 1999年08月20日
公開日(公表日): 2002年07月30日
要約:
【要約】外部の均一な雑音場が測定に影響しないように、磁場勾配が、例えば電位差の発生しない電流測定時に大容量のフェライトコアなしに生成される。従来では、これらの磁場勾配は、主にU型の主導体によって生成される。本発明の課題は、U型の導体に大電流を通電させることを不要にすること、及び直線状の1本の導体によって1つの又は多数の磁場勾配を生成する装置と方法を提供することにある。この目的のために、偶数の主導体(3)がそれぞれ、その測定地点に磁場勾配を生成する1つの中抜部つまり1本の溝又は1本のスリット(8)を有する。磁力線 (7) が、この中抜部の内部又はその周囲で変化する。特に均一な雑音場のその測定への影響が、例えば減算のような簡単な数学的手段で最少になるように、その変化は、1つの若しくは多数のグラジオメータ又は複数の絶対場測定装置の配置を位置決めすることを可能にする。
請求項(抜粋):
【請求項01】 その都度の主電流によって誘導された磁場又は磁場勾配をたどることによって電位差の発生なしに電流を測定する装置と方法において、a)1つの又は複数の磁場勾配がそれぞれ、1つの又は多数の適切な中抜部、例 えば溝又はスリットを有し、かつ測定地点に対して主に直線状に形成されて いる1本の導体によって生成されるか、又は、b)測定地点に対して主に直線状の1つの又は多数の対応する中抜部を有する1 本の電流導体を形成する複数の伝導部材の適切な配置によって形成されるこ と、及び、 その磁場又はそれらの磁場勾配がそれぞれ、個々の中抜部の周囲沿いの複数の適切な装置によって測定されることを特徴とする装置と方法。 【請求項02】 本発明にしたがって生成された個々の又は多数の勾配はそれぞれ、1つの磁気的なグラジオメータ若しくは1つの差動場測定装置又は複数の磁気的なグラジオメータの配置若しくは複数の差動場測定装置によって測定されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項03】 本発明にしたがって生成された個々の又は多数の勾配はそれぞれ、1つの絶対場測定装置又は複数の絶対場測定装置から成る配置によって測定されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項04】 1つのグラジオメータが、本発明にしたがって生成された個々の又は多数の勾配の測定に対してそれぞれ使用され、このグラジオメータの基板が、それぞれの中抜部を形成する両導体部分の電流方向と中心点とによって形成される仮想平面に対して0°と 90 °との間の任意の角度で、例えば、a)約 45 °だけ傾けられて、又は、b)ほぼ直角に、又は、c)ほぼ平衡に、指向されていて、この場合、場合によってはそれぞれのグラジオメータに適するように磁束を通すため、及びそれぞれのグラジオメータを場合によっては収容するため、直線状の導体のこれらの中抜部,溝又はスリットが、適切に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置と方法。 【請求項05】 複数の絶対場測定装置又は複数のグラジオメータの適切な配置が、個々の又は多数の勾配の測定に対してそれぞれ使用され、この配置は、a) 同様の又は類似の複数の絶対場測定装置から構成され、これらの絶対場測定 装置は、主導体のそれぞれの中抜部つまり溝又はスリット内で磁場の零線に 対して特に対称に取付けられているか又は、b)1つの又は多数のグラジオメータから構成され、それぞれの中抜部つまり溝 又はスリット内のこのグラジオメータ又はこれらのグラジオメータの磁場感 知領域が、磁場の零線に対して特に対称に主導体のその中抜部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項06】 複数の絶対場測定装置又は複数のグラジオメータの適切な配置が、本発明による個々の又は多数の勾配の測定に対してそれぞれ使用され、これらの絶対場測定装置又はこれらのグラジオメータは、それらの磁場感知領域の配置又は較正部内で磁場の零線に対して或る又は各種の非対称性をなし、この配置は、例えば、a)零線の領域内で同様な又は類似の奇数の絶対場測定装置又はグラジオメータ で配置されているか、又は、b)相違するか又は相違して較正された絶対場測定装置又はグラジオメータで配 置されているか、又は、c)対称な絶対場測定装置又はグラジオメータの磁場の零線に対して非対称な配 置で配置されていて、 この場合、特に雑音成分が最少になるように、それぞれの磁場測定系の出力信号が、例えば減算のような適切な演算によって互いに結合されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項07】 磁束がその都度の用途や使用される磁場測定装置の要求を満たすようにその磁束を通すため、本発明の主電流導体の全体又はその一部が、磁束を通すのに適した材料で被覆されていて、この場合、磁場勾配を用途と使用される磁場測定装置との要求に最適に合わせるため、本発明の中抜部に対して対称か又は非対称なこの材料の配置が、本発明の溝又は本発明のスリットに成形されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項08】 本発明の主電流導体は、磁場勾配を最適にするために本発明の中抜部つまり本発明の溝又は本発明のスリットに対して非対称に磁束方向に沿って成形されていることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項09】 グラジオメータ又は絶対場測定装置から成る配置は、微細系技術的な手段によって例えば適切な薄膜又は導線のような1つの又は多数の支持部に固定されて、この又はこれらの支持部と共に個々の又は多数の本発明の中抜部内か又はこれらの中抜部の周囲に沿って位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項10】 磁場測定系又は磁場勾配測定系がそれぞれ、個々の又は多数の本発明の中抜部,本発明の溝又は本発明のスリット内に比較的精確に嵌入され得、かつ簡単な手段でそこに十分精確に固定され得るように、この又はこれらの磁場測定系又は磁場勾配測定系は作られていることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項11】 磁場測定系又は磁場勾配測定系は、a)例えば、ホールプレート又は垂直に若しくはシリンダ状に組込まれたホール センサの形態でホール効果に基づいて作動するか、又は、b)ホール効果に基づいて作動し、特に微細系技術的に組込まれた磁束集中器を 使用するか、又は、c)ホール効果に基づいて作動し、バイポーラ技術,CMOS技術又はBICM OS技術のような、例えばIV族半導体材料又はIII-V族半導体材料を 使用した標準的な方法によって作られる、特に特殊に形成された磁場感知領 域を有するか、又は、d)異方性の、大きな、巨大な又はその他の磁気抵抗効果(AMR,GMR,C MR)に基づいて作動するか、又は、e)変圧的な原理を使用するか、又は、f)ジョセフソン効果に基づいて、特に組込まれたSQUID ́sとしての構造 で作動するか、又は、g)磁場又は磁場勾配の印加時に適切な出力信号を出力するその他の物理的な効 果と原理を使用するか、又は、h)上述した複数の原理又は効果を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項12】 例えば、電圧や電力のような電流によって誘導可能な値が、算出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項13】 例えば使用されたセンサチップやセンサ微細系やセンサ配置のハウジングの、特に一体化された複数の磁場測定装置の構成要素自体にもなり得る、例えば金属板や蒸着された金属膜や金属粒子を含んだ合成樹脂や軟磁性材料として構成された例えば付加的な金属部材を装着するような適切な手段によって、装置の全体又はその一部だけが、外部の電磁的な雑音場から遮蔽されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項14】 磁場測定系又は磁場勾配測定系の出力信号が、過電流を検出するために利用されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項15】 多数の導体ごとに通電する電流を測定するため、それに応じた数量の本発明の装置が使用されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項16】 個々の又は多数の本発明にしたがって生成された勾配を測定するため、磁場の零線の一方の側に対する勾配場の磁束方向だけが、特に1つの絶対場測定装置によってそれぞれたどられて、評価のために利用されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項17】 本発明の装置の全体が、電位差の発生なしに電流を測定するユニットとして構成され、特にこの構成されたユニットの複数の導体端部で、測定すべき電流を通電させる電流導体に適切に接続されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項18】 勾配を生成する本発明の導体は、照準器の一部として既に構成されているか又はこの照準器に内蔵されていて、それらの勾配を測定するのに適した複数の装置が、一般的な量産品として本発明の中抜部の周囲に沿って同様に設置され、かつそこで位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項19】 特に大電流を測定する場合に、1本の導体の本発明の中抜部内でか又は1本の導体の相違する本発明の中抜部の周囲に沿って測定される相違する磁場測定系又は磁場勾配測定系の測定値が、評価時に雑音成分を最少にするか又は除去するのに適している方法で互いに数学的に結合されることを特徴とする請求項1に記載の装置と方法。 【請求項20】 本発明にしたがって1本の直線状の導体によって生成される複数の相違する勾配が、上述した各種の又はその他の方法によって測定されることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置と方法。
IPC (6件):
G01R 19/00 ,  G01R 15/20 ,  G01R 33/02 ,  G01R 33/035 ZAA ,  G01R 33/07 ,  G01R 33/09
FI (6件):
G01R 19/00 A ,  G01R 33/02 B ,  G01R 33/035 ZAA ,  G01R 15/02 A ,  G01R 33/06 H ,  G01R 33/06 R
Fターム (15件):
2G017AA01 ,  2G017AB01 ,  2G017AD01 ,  2G017AD32 ,  2G017AD52 ,  2G017AD55 ,  2G025AA05 ,  2G025AA11 ,  2G025AB01 ,  2G025AC01 ,  2G035AA01 ,  2G035AB01 ,  2G035AB07 ,  2G035AC02 ,  2G035AD66
引用特許:
審査官引用 (7件)
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