抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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タイ北部プレー県の60の家の庭で,植えられた作物や土壌の肥料分といった生態学的特徴を調べた。調べた家の庭は2年から70年経っており,大部分は400から600m
2で,これは熱帯および亜熱帯地域の以前の研究で報告されているそれと比較して小さかった。全部で275種が記録され,そのうち45%は樹木種で,低木(25%),草本(18%),蔓植物種(12%)が続いた。植物の最も普通の用途は食料(27%)であり,装飾(24%),医薬(15%),建築材料(14%),そして果実(12%)が続いた。多くの庭で,種の数は1平方メートル当たり0.05から0.1で,庭当たり25から40であった。SimpsonおよびShannon-Wiener指標はそれぞれ0.9および3.0を超えた。Cocos nuciferaは10m以上の上層で支配的であった。樹木種の基部領域は典型的には20cm
2m
-2より小さいが,12の家の庭はこの値を超える基部領域を示した。実際,437本の樹木(64種)は20cmより大きいDBHを示し,時々50cmより大きかった。これらの樹木の多くは4種,C,nucifera(21%),Tamarindus indica(15%),Artocarpus heterophyllus(11%),そしてMangifera indica(10%),のみから成っていた。結果は,本研究における家の庭の種の多様性は,特に単位領域に関して,他の熱帯地域における種の多様性よりも高く,またタイ北部の落葉樹混交林やチーク材プランテーションの報告されている値より高かった。家の庭の土壌の多くは砂状埴壌土から軽質粘土の肌理を示した。表面および表面下土壌の両方は,肥料の型(化学,有機,および肥料散布無し)に関わらず,酸性度が少なく,養分含量が豊富であった。土壌のカチオン交換部位は交換可能な塩基で飽和しており,Caが優勢であった。結果として,塩基飽和度のレベルは100%より大きかった。タイ北部の他の土地利用と比較して,家の庭は特徴的に,土壌のプロファイル全体にわたり養分の高い含量を示した。(翻訳著者抄録)