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J-GLOBAL ID:201002227591693775   整理番号:10A0960784

「つくばチャレンジ」-自律移動ロボットで公道走行に挑戦する-つくばチャレンジのねらいと成果

著者 (3件):
資料名:
巻: 49  号:ページ: 572-578  発行年: 2010年09月10日 
JST資料番号: F0131A  ISSN: 0453-4662  CODEN: KESEA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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米国ではDARPAが2005年から自律走行車両に砂漠や無人の市街地を走らせる実験的研究を行ってきた。これらは,自律ロボットが達成すべきタスクを設定したミッション実現型の研究開発であり,これは実世界で目的に沿って働くロボットの技術やシステムインテグレーションの技術の追求にきわめて有効な方法である。つくばチャレンジもミッション実現型の研究開発であり,人々が生活している空間の中で,ロボットが自律的に行動するための技術の追求を目的とした「実世界ロボットチャレンジ(The Real World Robot Challenge)」である。つくばチャレンジではロボットに,つくば市の住民が日常的に使っている歩行者・自転車用の遊歩道を,市民と分けることなく共存して自律的に走行することを求めている。2007年と2008年にはおのおのつくば市の遊歩道に,また2009年は遊歩道と市内の公園の歩道のいずれも約1kmのコースを設定してロボットの自律走行にチャレンジした。ロボットは,いったんスタートしたらゴールに着いて走行を終了するまでの数十分間の間は,ロボットは完全に自律し,オペレータや地上側のサポートを一切受けずに動くことが求められる。もちろん,ロボットはエネルギー源等も含めこの間の動作に必要なすべての機能を内蔵してそれを持ち運びつつ動作しなければならない.これらのためには,自分自身を制御して目的地までのコースを自律的に走行するための制御機能,あるいは,地理感覚や帰巣不能のような空間を認識する知能が必要であり,それがつくばチャレンジに必要なコア技術である。2007年から2009年のつくばチャレンジにはのべ150チームが参加し,ロボットを開発・製作して実環境における自律走行の実験を行ってきた。つくばチャレンジには,大学・研究機関から企業・サークル・個人と幅広い性格のチームが参加している.ロボット技術のためにアマチュアからプロまでが一堂に会して,同一の目的に対しおのおのの立場でアプローチして,その技術と経験を蓄積しそれを共有すること,これがつくばチャレンジの大きな特徴である。実際,この3年間でつくばチャレンジ参加者の平均的な技術レベルは著しく向上した。これはとりも直さずわが国のこの分野の技術レベルが上がったと言うことができると考えている.
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分類 (1件):
分類
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ロボットの運動・制御 
引用文献 (11件):
  • 油田信一. つくばチャレンジ-趣旨と課題. SI2007. 2007, 941-942
  • 油田信一. つくばチャレンジ2008-実世界で働くロボットを目指して : 課題とチャレンジの要点. SI2008. 2008, 367-368
  • 油田信一. つくばチャレンジ2009-実世界で働くロボットを目指して, 本年度の課題と準備状況. SI2009, 2009-12. 2009
  • BUEHLER, M. eds. The 2005 DARPA Grand Challenge-The Great Robot Race. 2007
  • BUEHLER, M. eds. The DARPA Urban Challenge-Autonomous Vehicles in City Traffic. 2009
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