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J-GLOBAL ID：201002228723087116   整理番号：10A0533052

高知県の水稲早期栽培用品種における白未熟粒割合の年次,地域間差に関与する要因の解析

Analysis of Factors Relating to Yearly and Regional Differences in Percentage of White Immature Kernels in Rice Varieties for Early-Season Culture in Kochi Prefecture

著者 (6件)： 高田聖 (高知県農業技術センター) ,  高田聖 (愛媛大学大学院連合農学研究科) ,  坂田雅正 (高知県農業技術センター) ,  亀島雅史 (高知県農業技術センター) ,  山本由徳 (高知大学農学部) ,  宮崎彰 (高知大学農学部)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 79  号： 2  ページ： 205-212 (J-STAGE)  発行年： 2010年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高知県の水稲早期栽培の主要品種コシヒカリ,ナツヒカリの2品種について,白未熟粒割合の年次,地域間差に関与する要因を解析した.白未熟粒割合には品種間差が認められ,年次に関わらずコシヒカリではナツヒカリに比べ白未熟粒割合が有意に高かった.また,年次間の白未熟粒割合にはコシヒカリでは有意差が認められ,ナツヒカリでは有意差は認められなかった.コシヒカリでは,登熟前・中期の日最低気温が23°C以上で,登熟中期の日照時間が6hr/日以下でそれぞれ基白粒割合,乳白粒割合が高い試験地が認められ,登熟前・中期の日最低気温が高い年には基白粒,登熟中期の日照時間が短い年には乳白粒が多発したことが年次間差を生じさせた要因と考えられた.さらに,品種,年次に関わらず白未熟粒割合には大きな地域間差が認められた.白未熟粒割合の地域間差には登熟期間の気象条件の違いのみならず,出穂期における生育の違いも関与していることが指摘され,コシヒカリでは登熟前・中期の日最低気温が高い年には少肥栽培により基白粒の発生が,登熟中期の日照時間が短い年には多肥栽培により乳白粒の発生が助長されることが地域間差を生じさせた要因と考えられた.一方,ナツヒカリでは登熟期間の気象条件に関わらず穂長が長く,m²当たり籾数が多かった場合に白未熟割合が高まると推察された.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  早期栽培 ,  栽培品種 ,  *被害粒 ,  玄米 ,  地域差 ,  年年変動 ,  高知県 ,  最低気温 ,  登熟 ,  日照時間 ,  米 ,  気象条件 ,  施肥 ,  高温 ,  乳白粒 ,  *白未熟粒

分類 (2件)： 稲作  (FC03020C) ,  自然災害  (FC04020J)

引用文献 (27件)：

• 1) 飯田幸彦・横田国夫・桐原俊明・須賀立夫 2002. 温室と高温年の圃場で栽培した水稲における玄米品質低下程度の比較. 日作紀 71 : 174-177.
• 2) 飯田幸彦・田畑美奈子 2005. 水稲品質の高温耐性育種の可能性-茨城県における取り組み-. 日作紀 74 : 89-91.
• 3) 井上健一 2005. 高温のイネ生産への影響と技術的対策-福井県の場合-. 日作紀 74 : 82-86.
• 4) 金田吉弘・進藤勇人 2000. 高温条件下における水稲窒素吸収パターンが白粒発生に及ぼす影響. 日作東北支報 43 : 73-75.
• 5) 小葉田亨・植向直哉・稲村達也・加賀田恒 2004. 子実への同化産物供給不足による高温下の乳白米発生. 日作紀 73 : 315-322.

タイトルに関連する用語 (9件)： 高知 ,  水稲 ,  早期栽培 ,  品種 ,  白未熟粒 ,  割合 ,  地域 ,  要因 ,  解析