抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2007年の夏,厚さは2~3mで,寿命は僅か数年の北極海の海氷はこれまでの最小値を20%も下回るほど減少した。海氷減少は融解が主因と考えられがちだが,出来難い事,北極海から大西洋へ出て行く量の増加を含む海氷収支の変化として考える事が重要である海氷減少に代表される北極海の元へ戻らないカタストロフ的変化はもはや北極海に留まる問題では無く,北半球規模の大気,海洋,海氷,陸域の結合変化として包括的に取り組むべき問題である。太平洋側の北極海の温暖化と海氷激減の状況を記述し,一旦,大きく海氷が沖まで後退してしまうと,初冬には沿岸まで海氷に覆われる時期が送れるため,翌年も海氷が沿岸からの摩擦を受けにくい状態に陥る。詰り,元へ戻る事が難しく,持続的に表層海洋の温暖化が進行し,海氷減少に歯止めが掛からないと言う正のフィードバックに入ってしまった事を示唆した。最後に,2007年夏の海氷激減を説明した。