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J-GLOBAL ID：201002282134964454   整理番号：10A0770642

米糠施用が中国及び日本産水稲品種の収量と食味に及ぼす影響

Effects of Rice Bran Application on the Yield and Palatability of Chinese and Japanese Rice Cultivars

著者 (6件)： 辺嘉賓 (愛媛大学大学院連合農学研究科) ,  辺嘉賓 (中国天津農学院) ,  諸隈正裕 (香川大学農学部附属農場) ,  塩津文隆 (東京大学大学院農学生命科学研究科) ,  豊田正範 (香川大学農学部) ,  楠谷彰人 (香川大学農学部)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 79  号： 3  ページ： 251-261 (J-STAGE)  発行年： 2010年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 中国華北地域での水稲の有機栽培に関する基礎的知見を得るために,中国華北地域の水稲品種 (中国品種) と日本で育成された水稲品種 (日本品種) をそれぞれ7品種ずつ供試して,移植後の米糠施用が収量や食味に及ぼす影響について品種間で比較検討した.供試品種は,育成地域の違いに加えて,草型 (穂数型/穂重型) や収量性が異なる.試験は香川大学農学部附属農場の水田で2006年~2008年の3年間実施した.試験方法は移植翌日に水田表層に米糠を100g/m²散布する米糠栽培とし,農薬や化学肥料は使用しなかった.収量調査の結果,籾収量には年次間,品種間にそれぞれ有意な差が認められた.また総籾数は穂数型品種より穂重型品種の方が多い傾向がみられ,籾収量との間には有意な正の相関関係が認められた.また総籾数が30000粒/m²前後の場合に登熟歩合は80%程度と高く,年次にかかわらず安定した収量が得られた.慣行栽培ヒノヒカリを基準米とした食味官能検査の結果,外観,味,粘り,硬さには明確な品種間差が認められたものの,総合評価に品種間差はみられなかった.このことはタンパク質含有率や味の評価が年次により異なる傾向を示す品種がみられたことによるものと考えられた.以上から,米糠栽培では収量面では穂数型品種より穂重型品種の方が有利であるが,食味に対する品種の影響は小さいことが明らかとなった.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  米糠 ,  有機物施用 ,  品種 ,  作物収量 ,  味 ,  有機農法 ,  移植【植物】 ,  品種差 ,  地域差 ,  水田 ,  籾 ,  穂 ,  年変化 ,  官能検査 ,  中華人民共和国 ,  日本
準シソーラス用語： ヒノヒカリ ,  草型

分類 (1件)： 稲作  (FC03020C)

引用文献 (19件)：

• 浅井辰夫. 水稲の無農薬有機栽培におけるコナギの大発生による減収について. 東海作物研究. 2005, 135, 4
• 朝妻英治. 水稲有機栽培における米ぬか施用の除草効果と水稲の生育収量. 日作関東支報. 2004, 19, 22-23
• 東聡志. 機械除草と耕種的除草法の組み合わせによる無農薬水田雑草管理法の検討. 北陸作報. 2007, 42, 32-35
• 千葉和夫. 「米ぬか」の除草効果および水稲の生育・収量に及ぼす影響. 日作東北支部報. 2001, 44, 27-30
• 千坂英雄. 水稲と雑草の競争. 雑草研究. 1966, 5, 16-22

タイトルに関連する用語 (7件)： 米糠 ,  中国 ,  日本 ,  水稲 ,  品種 ,  収量 ,  食味