抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水稲10品種を用いて,西南暖地の早期栽培における高温多照年および高温寡照年の玄米品質低下に影響を及ぼす白未熟粒のタイプを調査するとともに,遮光率の高いハウス内(遮光率66%)で登熟させることによって,水稲品種の高温寡照条件下での登熟性を評価できるかどうかを検討した.圃場試験の結果から,高温多照年には背・基白粒の発生が,高温寡照年には背・基白粒および乳白粒の発生が玄米品質低下に影響を及ぼしていることが明らかとなり,高温寡照条件下での登熟性を評価するためには,背・基白粒割合だけでなく乳白粒割合を加えて検討することが適当であると考えられた.また,高温寡照年の圃場における乳白粒割合と高温多照年に遮光ハウス内で登熟させた場合の乳白粒割合との間には有意な正の相関関係が認められ,高温多照年に遮光ハウス内で登熟させることによって,水稲品種の高温寡照条件下での登熟性を評価できるものと考えられた.さらに,高温寡照条件下での登熟性を評価する場合においても,高温登熟性の基準品種として使用されているふさおとめ(強),あきたこまち(中),初星(弱)はそれぞれの基準品種として使用できると考えられ,ふさおとめ,初星と同程度の乳白粒割合を示したとさぴか,おきにいりもそれぞれ 「強」 および 「弱」 の基準品種として適するものと判断された.(著者抄録)