抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉄道車両の常時状態監視(以下,状態監視)の研究は,日本では1980年代から始まり,最近でも盛んに研究が行われているが,営業車の走り装置に状態監視装置が実装された例は少ない。これは,多くのセンサや複雑な機構を使うシステムは,初期費用がかかるばかりでなく,メンテナンスも問題となるため鉄道事業者が採用し難いことが原因であると考えられる。そこで本研究では,例えば1台車に1個もしくは2個程度の少ないセンサで,安全性や乗心地につながる車両運動に関する部品の不具合や走行状態を監視するシステムを検討した。少ないセンサで検知可能な異常はいくつか考えられるが,これらのうち,ここでは,台車枠横ばり中央の上下振動加速度をもとに軸ダンパや空気ばねの減衰特性異常,空気ばねのパンク,さらに脱線について1台車枠に取り付けた1個の上下振動加速度センサによりこれらを検知するための手法を提案した。今後,さらに実験を行い異常判定しきい値の検討などを進めてゆくと共に,検知できる事象を広げてゆきたいと考えている。