抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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予測されている大気のCO
2濃度の上昇が水稲の生産に及ぼす影響を実際の水田で調べ,対応策を検討するための研究拠点として,茨城県に「つくば未来FACE実検施設」が2009年に設置されている。この解説では「つくば未来FACE実検施設」と岩手県雫石で実施したイネFACE実験の結果から,高CO
2によるイネの増収効果の変動要因を紹介した。両施設で共通に用いた「あきたこまち」の収量は,FACE処理により,平均13%上昇したが,冷害年を除き生育期間の平均気温が高くなるほど低下した。高CO
2濃度による増収効果は品種によっても異なり,つくば未来FACEでは増収率に3%から36%まで大きな差があった。これらの結果は温暖化の影響の将来予測に反映させることができ,高温・高CO
2濃度環境に適合した新品種の開発に活用できると指摘した。