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J-GLOBAL ID：201302289318076426   整理番号：13A1398435

ブラックホール風の観測的特徴とスペクトル: 電子散乱の効果

Observational Appearance and Spectrum of Black-Hole Winds: Effect of Electron Scattering

著者 (2件)： OGURA Kazuyuki (Osaka Kyoiku Univ., Osaka) ,  FUKUE Jun (Osaka Kyoiku Univ., Osaka)
資料名： Publications of the Astronomical Society of Japan  (Publications of the Astronomical Society of Japan)
巻： 65  号： 4  ページ： 92.1-92.6  発行年： 2013年08月25日 
JST資料番号： G0279A  ISSN： 0004-6264  CODEN： PASJA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 電子散乱の効果を考慮して光学的に厚い球対称ブラックホール風(BHW)の観測的特徴と期待されたスペクトルを調べた。球対称アウトフローにおいて,無限遠から観測した光学的厚さが1の見かけの光球は流れ密度が徐々に変化するために球対称ではなく非球対称形状になる。また,相対論的アウトフローの場合は相対論的効果により修正されるために見かけの光球を注意深く考察しなければならない。流れ温度が半径と共に変化するならば,光球の温度分布は一様ではなく(周縁減光が顕著になる),多重温度スペクトルを観測する可能性がある。その一方で,高温アウトフローでは電子散乱が重要な役割を演じる。流れに深くはまった熱化面で生成された光子は流れと散乱し,最終的に見かけの光球から脱出(最終散乱面)する。これは観測することができる。この散乱効果を考慮してBHWを吟味した。見かけの光球は非常に非球対称であるが,意外にも熱化面の形状はほぼ球面であり,スペクトルはほぼ黒体であることが分かった。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *ブラックホール ,  *電子散乱 ,  *恒星風 ,  球対称性 ,  光学的厚さ ,  *光球 ,  *宇宙ジェット ,  温度分布 ,  相対論的効果 ,  熱化 ,  放射伝達
準シソーラス用語： アウトフロー ,  減光

分類 (1件)： 恒星  (DB05000P)

引用文献 (11件)：

• Abramowicz, M. A., Novikov, I. D., & Paczyński, B. 1991, ApJ, 369, 175
• Kato, S., Fukue, J., & Mineshige, S. 2008, Black-Hole Accretion Disks: Towards a New Paradigm (Kyoto: Kyoto University Press)
• Fukue, J. 2009, PASJ, 61, 1305
• Fukue, J. 2011, PASJ, 63, 803
• Fukue, J., & Iino, E. 2010, PASJ, 62, 1399

タイトルに関連する用語 (4件)： ブラックホール ,  観測 ,  スペクトル ,  電子散乱