抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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味噌加工適性においては糖含量,生大豆粉色調,蒸煮大豆の特性(硬さ・均一性・水分),種皮比率,吸水率などが重視される。本研究では,味噌加工適性の高い品種・系統の検索および選抜を目的に,生大豆粉色調,吸水率および種皮比率の品種間差異について検討した。生大豆粉色調はY%(明度)とy-x(黄色の純度であるy値と赤色の純度であるX値の差)が高い品種・系統が良いとされ,‘坂上2号’,‘松福’,‘トヨシロメ’,‘東山172号(つぶほまれ)’などが総合的に優れた品種・系統と判定された。吸水率は2.2倍以上が良いとされ,吸水率の高かった品種・系統は‘東山174号’,‘白山ダダチャ’,‘中生ダダチャ’,‘東山180号’,‘アキシロメ’,‘東北122号’,‘東山173号’などで,当場育成の地方名以降の品種・系統ではいずれも問題無く,外観品質とともに吸水率の選抜目標は達成されていると考えられた。種皮比率は低い品種・系統が良いとされ,種皮比率が低かった品種・系統は‘刈系543号’,‘東山172号(つぶほまれ)’,‘さやなみ(東山158号)’,‘ミヤギシロメ’,‘小倉大豆’などであり,当場育成の地方名以降の品種・系統には種皮比率の低いものが多くあった。また,種皮比率は年次や播種期による変動が少なく,子実重や百粒重の影響はあまり受けないと考えられた。今後,本研究から得られた特徴ある品種・系統を用い,味噌醸造試験を並行して行いながら,味噌用高加工適性大豆の育成を進めていく必要がある。(著者抄録)