抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,循環流動層を利用して排気ガスの乾式脱硫を行うと共に回収熱量の増大を図る,小型・高性能な舶用排熱回収システムの開発を目的とする。船舶に搭載されるため,本システムは横揺れ・定傾斜等の船体運動の影響を受けると考えられる。本文では,循環流動層ライザー部における熱伝達分布を明らかにするとともに局所熱伝達率の時間変動を評価するため,感温液晶シートを利用したライザー壁温分布の可視化実験,及び一次元非定常熱伝導解析を実施したので,その結果について報告する。得られた結果は次の通りである。1)本実験装置の液晶呈色は,ヒーターの温度変化に対して数秒から十秒程度の時間遅れを持つことを,一次元非定常熱伝導解析によって確認した。2)正立時の気泡流動状態,乱流流動状態におけるライザー下部では,局所熱伝達率が鉛直方向に大きく変化することを液晶呈色の急峻な勾配から確認した。一方,ライザー中央部では液晶呈色はほぼ一様で,局所熱伝達率のばらつきが殆んどないことを確認した。なお,正立状態におけるライザー部の熱伝達率は,従来の実験結果とほぼ一致した。3)横揺れ運動を受けると,ライザー中央部の液晶呈色は横揺れ周期が液晶の時定数より短い場合でも,周期的に変動することを確認した。また,一次元熱伝導解析によりその原因が粒子下降流の横揺れ運動による変動によって生ずる熱伝達率の周期的変動によるものであることを明らかにした。