抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
逐次時間積分により定常解を求める際の収束改善法であるTP-EEC法は過渡解析の収束改善に効果的であり,特に電気回路と有限要素法の連成解析においては電気回路の大きな時定数による収束の劣化を大幅に改善できる。しかし回転機に適用した場合,条件によってはその効果が劣化する。著者等は,TP-EEC法を回転機に適用した場合の課題を検討し,関連した新しい手法の検討結果を示した。初めに,永久磁石回転機のTP-EEC法について,1)永久磁石特性による過渡解析,2)固定・回転座標系の混用,3)永久磁石渦電流の影響,4)有限要素法解析への提案,を説明した。次に巻線界磁回転機のTP-EEC法について,1)巻線界磁回転機のモデル化,2)巻線界磁回転機の特性,3)界磁巻線渦電流を無視した提案法の特性,を説明した。著者等は,上記に基づき以下の結論をまとめた。1)永久磁石回転機解析にTP-EEC法を適用した際に補正効果が劣化した。これは回転側においた変数の補正において誤差が直流的と仮定したTP-EEC法の定式化に問題があった。2)永久磁石回転機解析に簡易TP-EEC法を適用した際に,補正直後にスパイク状の誤差が発生した。これについては,永久磁石磁束が確立した初期条件(磁石のみでの直流解析結果)を採用することで改善が期待できる。ただしその効果は限定的でTP-EEC法の場合は,必ずしも改善するとは限らない。3)固定子・回転子インターフェイス部の行列を,補正する時点でのものとすることでTP-EEC法の効果を改善できる。