抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,車両の高速化や沿線の高層建築物の増加などに伴い,防音壁を大幅に高くする必要性が増大しているが,防音壁を高くするのに伴なって作用する風荷重は増大し,強風時に構造物の設計限界値を上回る可能性がある。そのため,新たに風荷重低減型防音工の開発を行った。この防音工は,回転自由軸によって支持された防音板とそれを支持する枠からなり,防音板の回転軸以外の辺を磁石の磁気吸引力によって固定する構造である。これまで,大型低騒音風洞における風洞実験や遮音性能試験等により本防音工の基本的性能を確認してきた。一方で,本防音工は列車運転再開の風速条件になった時には,確実に閉じていることが必要となる。そこで,風が弱まり列車の運転が再開されるまでに防音板を元の位置に戻すための機構を付加し,機能を確認するとともに長期間の耐久性を有するかの検証を行った。機能試験として台風多通過地域で暴露試験を行った結果,台風通過時において試験品の防音板は30m/s程度の風が吹いたときに実際に開き,風が弱まると速やかに閉じることを確認した。在来線での暴露試験や防音板の開放する瞬間に着目した連続開閉試験の結果,本防音工が基本的な耐久性を有することを確認した。ただし,本防音工の実用化に当っては,多面的に本防音工の耐久性を改めて厳しく吟味し,安全性を高める努力を行うこととする。