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J-GLOBAL ID：201502207656031690   整理番号：15A0963155

香煎茶加工(茶の新しい二次加工法)-Kosencha,a novel processed tea-

著者 (3件)： 芳野恭士 (沼津工高専) ,  清水康夫 (清水技術士事務所) ,  清水篤 (サンダイヤ)
資料名： New Food Industry  (New Food Industry)
巻： 57  号： 9  ページ： 1-10  発行年： 2015年09月01日 
JST資料番号： F0354A  ISSN： 0547-0277  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 茶の新しい二次加工法である香煎茶加工は,一次加工茶を飽和水蒸気下で高温(160~200°C)・高圧処理するものである。原料として緑茶を用いた場合,加工後は赤褐色の茶葉になる。緑茶だけでなく,烏龍茶や紅茶を使用することもできる。香煎茶加工によって渋味の低下,成分品質一定化,色の安定,菓子原料に使える,クリームダウン現象が起こらない,などの効果がある。「やぶきた」や「べにふうき」の緑茶又はセイロン紅茶を香煎茶加工した場合に,カテキン単量体の一部は酸化的に重合する,カテキン単量体の一部はエピ体から非エピ体に異性化する,没食子酸エステル型のカテキンの一部は加水分解されて非エステル型に変化して没食子酸が生成する,カフェインはほぼ変化しない,ことが分かった。香煎茶では,化学構造は不明であるが,カテキンの重合体や非エピ体が増加することから,脂質や糖の吸収を抑制する効果によるメタボリック症候群に対する発症予防作用,抗酸化作用,抗アレルギー作用,抗炎症作用が期待される。

シソーラス用語： *緑茶 ,  *食品加工 ,  チャ ,  ウーロン茶 ,  紅茶 ,  単量体 ,  メタボリックシンドローム ,  機能性食品 ,  酸素複素環化合物 ,  多価フェノール ,  フラボノイド ,  芳香族縮合化合物 ,  ポリオール ,  ラクタム ,  ウレア化合物 ,  芳香族カルボン酸 ,  ヒドロキシ酸 ,  中枢興奮薬
準シソーラス用語： べにふうき緑茶 ,  メタボリック症候群 ,  やぶきた ,  *二次加工 ,  *煎茶 ,  保健機能食品

分類 (3件)： 食品工業一般  (FJ02010F) ,  アルカロイドし好飲料  (FJ06030D) ,  食品の化学・栄養価  (FJ01020J)

物質索引 (3件)： カテキン ,  カフェイン ,  没食子酸

引用文献 (35件)：

• 佐野 満昭,芳野 恭士: べにふうき(茶)等に含まれるメチル化カテキンの効果, 内分泌・糖尿病・代謝内科, 36: 303-308, 2013.
• 山本(前田)万里,佐野 満昭,松田 奈帆美, 他: 茶の品種,摘採期と製造法によるエピガロカテキン3-O-(3-O-メチル)ガレート含量の変動. 日本食品科学工学会誌, 48: 64-68, 2001.
• 楊 海英: モンゴルと静岡茶. 月刊「茶」, 1月号: 34-37. 2012,
• F. Hashimoto, G. Nonaka, I. Nishioka: Tannins and related compounds. LXIX. : Isolation and structure elucidation of B, B'-linked bisflavanoids, theasinensins D-G and oolongtheanin from oolong tea. (2). Chem. Pharm. Bull. 36: 1676-1684, 1988.
• 福井 祐子,岩下 孝,浅見 純生, 他: 烏龍茶重合ポリフェノールの構造・生理活性とLC-MS/MSによる定量. 天然有機化合物討論会講演要旨集, 50: 475-480, 2008.

タイトルに関連する用語 (5件)： 香 ,  煎茶 ,  茶 ,  二次加工 ,  TEA