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J-GLOBAL ID:201502217274077807   整理番号:15A0885764

セイヨウナシ果実の樹上完熟に影響を与える阻害要因

Inhibitory Factors That Affect the Ripening of Pear Fruit on the Tree
著者 (4件):
資料名:
巻: 84  号:ページ: 14-20  発行年: 2015年01月 
JST資料番号: F0626A  ISSN: 2189-0102  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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通常,セイヨウナシ(Pyrus communis L.)の果実は樹上で完熟しない。実際に,本作物の果実は緑熟期に収穫し,樹から離してから追熟をおこなう。そこで,本研究ではセイヨウナシ果実の樹上完熟の阻害要因を調べた。まず,品種「バートレット」の果実におけるエチレンと果実離脱との関係を調べた。その結果,緑熟期の果実はエチレン生成量が少なかったが,ほとんどの果実は離脱する2~3日前になると急速にエチレン生成量が高まった。そして,果実の離脱は樹上果実へのエチレン処理によって促進されたが,1-メチルシクロプロペン処理によって離脱が遅くなった。次に,師部輸送による果実への同化産物の持続的供給が,樹上果実の成熟に及ぼす影響について調べた。師部輸送を抑制するため,果実の離層帯上部の枝に環状剥皮処理を施した。その結果,環状剥皮処理によって果実の樹上成熟は促進されたが,食べられる硬さまで軟化する前に果実が離脱してしまった。一方,1-ナフタレン酢酸(NAA)処理は果実の離脱抑制に極めて有効であったが,NAA単独処理では果実の樹上成熟を誘導しなかった。そこで,NAA処理と環状剥皮処理を併用したところ,果実を樹上で完熟させることができた。これらの結果から,セイヨウナシ果実が樹上で完熟しない要因は,樹上での成熟中は収穫適期になるまで果実によるエチレン生成が生じないことと,師部輸送による果実への同化産物の持続的供給が成熟を遅らせることの2つであると考えた。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
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植物生理学一般 
引用文献 (24件):
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