抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気自動車用の非接触給電装置は地上の送電コイルと車載の受電コイル間のギャップ長変動と前後左右の位置ずれが避けられない。ギャップ長変動や位置ずれが生じると,効率の低下などの問題が生じる。また,エアギャップを介しkWクラスの電力を伝送するため,トランスから放射される漏洩電磁界が大きい。漏洩電界・漏洩磁界は人体や電子機器に悪影響を与える恐れがある。そのため,給電可能範囲及び漏洩電磁界はトランスの性能を表す重要な指標となる。電気自動車用の非接触給電トランスには,磁界構造の違いから,角形コア両側巻(H型トランス)と円形コア片側巻(円形トランス)の2方式がある。本論文では周波数85kHz,3kW給電時の同一寸法(360mm四方)のH型トランスと円形トランスの給電可能範囲及び漏洩電磁界の比較を行った。その結果,円形トランスに比べ,H型トランスの給電可能範囲が広く,H型トランスは円形トランスに比ベギャップ長100mmで2倍以上,ギャップ長150mmで4倍以上給電可能範囲が広い結果となった。漏洩電界に関しては,H型トランスに比べ円形トランスは基本波の漏洩電界が約10dB低い。しかし,円形トランスはH型トランスよりも位置ずれ時の基本波の漏洩電界の上昇率が高い結果となった。いずれの場合についても漏洩電界はIH調理器基準値を上回るため,低減対策が必要である。