抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では野外シーディング実験を行った。2006,2007,2009年冬季に新潟・群馬県境付近の越後山北西斜面において航空機からドライアイスシーディングを行い,波長の異なる走査型レーダを用いて効果の検出の事例解析を行った。2007年12月の実験ではレーダが長さ約17km,幅と厚さ約1km,最大反射強度27dBZのシーディングにより発生したと思われる雪雲の検出に成功した。また,2008,2009,2010年の暖候期に吸湿性粒子とドライアイスによるシーディングの航空機観測を行った。吸湿粒子シーディングに関しては,雲物理構造観測からシーディングによると思われる弱いシグナルが観測されたものの,この実験による増雨の可能性は低いという結果となった。ドライアイスシーディングでは高濃度の氷晶の発生と氷床の短時間での成長が確認された。寒候期のドライアイスシーディングの航空機観測の統計解析では,シーディング直後に出現するシーディングカーテン(SC)を追跡し,雲微物理特性を観測した。ドライアイスシーディングによって氷晶,降雪粒子数濃度の増加し,SC内でのレーダ反射因子が3~5dB増加した。