抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
高エネルギー物質を溶剤なしで液体化することができれば,液体推進剤のさらなる高性能化が期待される。火薬学会高エネルギー物質研究会ではエネルギーイオン液体(EILs)に着目し,次世代高性能液体推進剤としての適用可能性を検討することとした。本研究では高エネルギー酸化剤アンモニウムジニトラミド(ADN)の液化手法について探索し,モノメチルアミン硝酸塩(MMAN),尿素との共融により,室温で安定なADN系エネルギーイオン液体推進剤(EILPs)を得ることができた。化学平衡計算による性能計算によれば,現行のヒドラジンを上回る性能が期待される。熱分解挙動の検討の結果,ADN系EILPsは加熱によりほぼすべてがガス化し,N
2O,NO
2,N
2,NH
3,HNCO,CO
2,H
2Oを生成することがわかった。現在は実用化に向け,物性,性能を実験的に把握し,必要に応じてそれらの改善を進めている。また,構成する物質の特性がEILPsの物性(融点,密度,粘度など)に与える影響を把握し,EILPsのデザインを可能にすることおよび蒸気圧の低いイオン液体への着火方法が課題である。(著者抄録)