抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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ユーザーは,炊飯器を購入する際,“おいしいご飯が炊けること”を重要視する。そこで,おいしさを想起させるかまど炊飯に着目し,その実態調査を行った。その結果,かまど炊飯は大火力と圧力を加えない炊飯方式によって,粒感がありみずみずしい食感となることが判明した。三菱電機の本炭釜発売10周年記念モデルとして発売した“本炭釜KAMADO”は,かまど炊飯の特徴を反映し,従来の炊飯器ではトレードオフの関係にあった粒感とみずみずしさを両立させ,かまどご飯の食感を再現した。そして,“本炭釜KAMADO”シリーズの第2弾となる新製品NJ-AW107形は,次に挙げる2つの技術によって大火力化を実現し,従来の粒感を保ちながら更にみずみずしさを向上させた。(1)かまどご飯を再現する炊飯制御。本炊き工程の前半の火力を強化することで,従来比で火力が約12%アップした。(2)ふきこぼれを抑制する新二重内蓋。大火力化に伴いふきこぼれが問題となるため,二重内蓋の改良を行った。二枚の内蓋の合わせ部のシール性能を向上させ,おねばと蒸気を分離して蒸気だけを排出する分離穴の位置・形状・数を変更し,おねば溜(た)め部の容積を拡大することによって,おねばの泡が分離穴を通過した際に消滅しやすくなり,ふきこぼれ抑制性能が向上した。(著者抄録)
