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J-GLOBAL ID:201602267673015606   整理番号:16A1220725

多様ながん種においてPD-L1遺伝子の過剰発現を誘導する3′-UTRの構造異常

Aberrant PD-L1 expression through 3′-UTR disruption in multiple cancers
著者 (46件):
資料名:
巻: 534  号: 7607  ページ: 402-406  発行年: 2016年06月16日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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PD-1(programmed cell death1;別名PDCD1)およびそのリガンドであるPD-L1(別名CD274)に対する抗体を用いた治療が,進行がんを有する多くの患者に対して効果を認めることから,発がんの過程において,PD-1/PD-L1を介した免疫回避の果たす役割の著しい重要性に注目が集まっている。しかし,ホジキンリンパ腫や一部のB細胞リンパ腫,胃がんで報告されている,遺伝子増幅や転座によるプロモーターの置換を介したPD-L1の発現上昇の機構を除いて,この免疫回避の遺伝学的基盤の解明は進んでいない。今回我々は,PD-L1遺伝子の3′領域に共通して生じる構造異常(structural variation;SV)によって引き起こされる免疫回避のユニークな遺伝学的機構を報告する。このようなSVは,成人T細胞白血病リンパ腫(27%),びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(8%),胃がん(2%)を含む,頻度の高いヒトのがん種の多くで広く認められ,これらは例外なく,3′非翻訳領域(UTR)の短小化によって安定化された異常なPD-L1転写産物の顕著な増加を引き起こす。マウスにおける移植を用いた検討において,遺伝子の3′-UTRを破壊することによりPd-l1発現を上昇させた腫瘍細胞EG7-OVAでは,免疫からの回避が可能となるが,これはPd-1/Pd-l1遮断によって効率的に阻害される。この結果は,免疫回避を介したクローン選択における同SVの役割を裏付けるものである。今回の知見は,PD-L1遺伝子発現の新規の調節機構を明らかにするだけでなく,こうしたPD-L1遺伝子の3′-UTRの異常が,PD-L1タンパク質の過剰発現を介して抗腫瘍免疫を積極的に回避しているがんを同定するための遺伝学的マーカーになる可能性も示唆している。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (3件):
分類
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腫ようの化学・生化学・病理学  ,  血液の腫よう  ,  抗原・抗体・補体の生化学 

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