抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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企業が自社製品の販売促進を目的として,顧客から収集した顧客属性を含むデータの分析を行う場合,氏名,住所などの個人情報が分析システムのデータベース内に格納される。近年増加している不正アクセスによるデータ流出の脅威への対応,パブリッククラウドの普及によるクラウド上でのデータベースセキュリティ確保の要求などによって,データベースに対するデータ暗号化の必要性が高まってきた。三菱電機インフォメーションネットワーク(株)(MIND)が提供するデータ分析フレームワーク“AnalyticMart”は,データ分析を低コストで高速に実現できる製品であり,販売分析,顧客分析などに活用されてきた。AnalyticMartで使用する構造化データベースAQL(Analytical Query Language)では,データベース利用時のユーザー認証機能,表を参照する際のアクセス権限機能を提供してきたが,クラウド環境にデータベースを構築する場合には,システム管理者によるデータベースファイルへの直接アクセスによる情報漏洩(ろうえい)を防止することが課題であった。AQLで提供するデータ暗号化機能では,個人情報などが格納された特定の項目のみの暗号化が可能であり,二階層で実現する暗号鍵はデータベースシステム内で管理を行うため,暗号化に伴うアプリケーションの変更は不要となる。必要最小限の項目に対する暗号化/復号処理をディスク入出力の前後で並列実行する仕組みを実現したことによって,従来の高速な検索・集計性能を維持したままで,データベースセキュリティを強化することが可能となった。(著者抄録)