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J-GLOBAL ID:201702248127575474   整理番号:17A0495395

にがり成分を含んだ食塩を活用することによる減塩達成の可能性調査

Feasibility Study for Decreasing the Dietary Intake of Salt Using the Salt Including the Bittern Component
著者 (1件):
資料名:
巻: 2015  ページ: 259-266  発行年: 2017年03月 
JST資料番号: L7132A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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〈目的〉食塩は,味付けはもちろんのこと,野菜における脱水浸透,肉や魚のタンパク質に作用し身を引き締める効果など,食感へ果たす役割も大きく,調理において欠かすことの出来ない調味料である。一方,食塩の過剰摂取は生活習慣病の一因であるため,減塩が推奨されている。しかし,減塩は,味付けだけでなく,素材の食感へも影響を与えることから,家庭における調理においても,食品の食感を損ねない減塩調理法について検討する必要があると考えた。にがり成分に含まれるとマグネシウムイオンやカルシウムイオンと云った2価のイオンは,通常の食塩とは脱水浸透作用が異なると言われている。この塩を用いることで家庭での漬物製造や肉や魚への振り塩が,より短時間で十分な効果が得られれば,その分,減塩できるのではないかと考えられる。本研究では,にがり成分が,食材内部への脱水浸透挙動,それに伴う食品中の成分間相互作用に影響を及ぼし,最終的に味や食感の違いとなって現れるか否かを浅漬け加工工程での変化から検討した。〈研究方法〉にがり含有塩3種(高純度塩(300-600μm)にMgCl22%,CaCl22%,MgCl22%+CaCl22%になるよう添加)を,10×25×25mmに裁断したダイコン表面に振りかけ,0.25,0.5,1,3,6,24時間静置した。所定時間経過後,塩を取り除き,浅漬ダイコンサンプルとした。これらサンプルを用いについて,脱水率測定,物性測定,成分分析,ペクチン組成分析,官能評価を実施した。対照としてNaClのみを添加し,比較検討を行った。〈結果および考察〉NaClおよびにがり含有塩を用いて浅漬加工を行った。その結果,脱水率はいずれの時間においてもにがり含有塩添加区のほうが高かった。破断強度は,最大試験力を感知したストローク距離で比較したところ,にがり含有塩添加区がNaClをわずかに上回っていた。3時間塩漬けした浅漬を用いて官能評価を実施したところ,にがり混合塩のほうが良く漬かっており,塩味はまろやかで長続きするという評価であった。塩蔵後1時間,3時間経過時の浅漬におけるペクチン量を求めた。1時間経過時では,NaClで塩蔵した浅漬は塩蔵未処理ダイコンのペクチン組成に近い状態だが,にがり含有塩で塩蔵したものは既にペクチン組成が変化していることが分かった。3時間以降は,硬さに影響するP-S区の割合がにがり成分の有無で異なっていたことから,にがり成分の2価イオンとP-S区の結合による硬度保持が,歯ごたえ,漬かり具合に影響したと考えられる。以上の結果から,にがり成分を含んだ塩は,浅漬加工時の漬け上がりを早める効果を持つことが示唆された。(著者抄録)
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分類 (1件):
分類
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調味料,香辛料 
引用文献 (9件):

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