抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,放流河川や採卵時期が異なるサケ標識群が秋サケ沿岸漁獲物に占める割合について調べた研究の紹介を行った。2014年8月下旬から2015年1月中旬にかけて,日本全国(8道県28地区)のサケ沿岸漁獲物から耳石標本を集め,耳石温度標識の確認と年齢査定を行った。漁獲物の標識率は11.5%であった。北海道内で耳石温度標識魚が放流されている10河川についてみると,河川回帰率と回帰率(沿岸漁業で利用された個体も含む)の間には正相関が認められた。これより,河川回帰率の高い河川は,概ね沿岸漁業でも多く漁獲され,海洋における生残も良かったことを示唆している。しかし,採卵時期別にみると,河川回帰率が高いからといって,必ずしも回帰率が高いという訳ではないので,高い河川回帰率の放流群の生残が良いとは限らない。