文献

J-GLOBAL ID：201702274175893485   整理番号：17A1810162

鉄デバイスによる河川水中のリン除去

著者 (5件)： 唐沢郁子 (小島昭研) ,  石井敏明 (石井商事) ,  山田晋 (石井商事) ,  藤重昌生 (群馬工高専) ,  小島昭 (小島昭研)
資料名： 用水と廃水  (Journal of Water and Waste)
巻： 59  号： 12  ページ： 863-867  発行年： 2017年12月01日 
JST資料番号： G0195A  ISSN： 0513-5907  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 鉄デバイスによる河川水中のリン除去について紹介する。鉄と炭素材からなる鉄デバイスは,水中の溶解性リンを不溶解性のリン酸鉄に変化させ,水中のリン濃度を低下し浄化する。アオコの発生源は富栄養化に関係し,筆者は水中のリン濃度を低下することでアオコの発生を抑止することが可能と考えた。そこで,館林市のアオコ発生の沼に流れ込み,汚濁物質を供給する河川で実験を行った。河川の一画(10m×10m)に,50cm角の板状の鉄デバイスを50cm間隔で計110枚吊り下げたことで,水中の全リン濃度は85%低下した。実験水域は川幅の1/3程度である。河川の流れは殆どない場所であった。流れがあれば水質浄化の範囲は拡がり,浄化速度はより進行する。さらに,河川水の全量と接触するように鉄デバイスの設置方法や深さなどを検討することで,リン除去効果はさらに向上する。鉄デバイスによって湖沼のアオコの発生を抑制すべく,技術開発を進める。

シソーラス用語： 湖沼 ,  *湖沼汚濁 ,  発生 ,  *抑制 ,  富栄養化 ,  *脱リン ,  鉄 ,  炭素材 ,  素子構造 ,  変化 ,  河川 ,  *実験 ,  *濃度 ,  群馬県 ,  *アオコ発生 ,  *リン酸鉄 ,  全リン ,  *水質汚濁 ,  *除去
準シソーラス用語： *デバイス構造 ,  リン除去 ,  低下

分類 (2件)： 湖沼汚濁  (SB02030Q) ,  下水,廃水の化学的処理  (SC03050W)

引用文献 (8件)：

• 唐沢郁子,設楽貴志,藤重昌生,小島 昭: 鉄と炭素繊維による環境水中のリンの不溶化, 用水と廃水, 59(8) 3~9 (2017).
• 唐沢郁子,山田 晋,藤重昌生,小島 昭: 鉄デバイスと炭素繊維による池水浄化, 用水と廃水, 59(9)3~9 (2017).
• 小島 昭: 水再生・活性化への挑戦-炭素と鉄のチカラ-, 化学工業日報社, 東京 (2014).
• 大谷杉郎,小島 昭: 炭素-微生物と水環境をめぐって, p.75~113, 153~176, 東海大学出版会, 平塚 (2004).
• 小島 昭: 炭素繊維を活用した環境水再生と魚介類の謂集技術, 炭素繊維 製造・応用技術の最前線(前田 豊監修), p.264~270, シーエムシー出版, 東京 (2013).

タイトルに関連する用語 (3件)： 鉄 ,  河川水 ,  リン除去