文献

J-GLOBAL ID：201702281652117590   整理番号：17A0494417

非平衡蒸気を検出するニオイセンサシステム

Development of non-equilibrium vapor detection-type odor sensor system

著者 (1件)： 大熊廣一 (東洋大 食環境科学)
資料名： 季刊香料  (香りの本)
号： 273  ページ： 37-43  発行年： 2017年03月20日 
JST資料番号： F0797A  ISSN： 0368-6558  CODEN： KORYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 従来の金属酸化物半導体をニオイセンサ素子に利用した恒温(平衡蒸気)計測するニオイ識別装置では,香気成分に,それぞれ応答感度が異なる複数個のセンサ素子を用い,これらのセンサ出力値の結果を多変量解析などの手法で統計処理し,ニオイを識別していた。しかしながら,芳香族成分は蒸発し,ヒトの嗅覚に沸点の順序で到達する。したがって,平衡時の蒸気の分析は感覚刺激評価とは異なる。本研究では,官能評価と同様に芳香族変化を分析するために,非平衡蒸気検出型ニオイセンサシステムを提案し,その有効性を検証するためのプロトタイプを開発した。ここで提案した非平衡蒸気を検出するニオイセンサシステムでは,試料温度を昇温して,ニオイの変化を時系列で計測するため,温度の上昇とともに変化する香気に対応したセンサ出力値が描ける。このため,インスタントコーヒーの例で示したように,食品や化粧品などで特異的に応答するセンサ素子が有れば,多くのセンサ素子を使わなくとも,1個のセンサ素子のニオイ応答プロフィールから,情報を得て解析することができる。また,物性が変化する際のニオイ変化をリアルタイムに検出できる。

シソーラス用語： 非平衡状態 ,  蒸気 ,  *匂いセンサ ,  匂い ,  システム ,  検出 ,  芳香族性 ,  試料 ,  温度変動 ,  時系列分析 ,  インスタントコーヒー ,  応答解析 ,  計測 ,  分子間相互作用 ,  センサシステム ,  リアルタイム計測 ,  変化検出

分類 (2件)： 分析機器  (CC02020S) ,  精油,香料  (YG03020H)

引用文献 (17件)：

• 青山佳弘,日本食生活学会誌,17,266-270(2006)
• H. Yu, J. Wang, H. Zhang, Y. Yu and C. Yao, Sensors and Actuators B, 128, 455-461 (2008)
• Z. Yang, F. Dong, K. Shimizu, T. Kinoshita, M. Kanamori, A. Morita, and N. Watanabe, Journal of Food Engineering, 92, 312-316 (2009)
• 池濱清治,食品工業,155,71-76(2012)
• 喜多純一ほか,島津評論,64(1・2),63-73(2007)

タイトルに関連する用語 (2件)： 非平衡 ,  蒸気