抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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著者は同じ豆乳と同じ金属塩を用いて,物性の異なる豆腐様沈殿SPとRPを作り分けることができることを明らかにしている。この作り分けの特徴に注目し,現在までに,金属塩の濃度を変えることで作り分けられること,金属イオンが両豆腐の形成における開始因子であることを明らかにしている。これらの研究の結果から,SPおよびRPの形成における凝固剤由来の陰イオン(塩化物イオンや硫酸イオン)と金属陽イオン(マグネシウムイオンやカルシウムイオン)の役割について,より深く追求することが,豆腐形成の分子機構を明らかにするために必要であると考え,本研究課題の実施となった。本研究課題では,SPとRPの尿素に対する可溶性の違いを利用して,SPとRPの作り分けを定量化する方法を確立した。また,その方法を用いて,豆腐様沈殿形成におけるカチオンの役割,アニオンの役割について明らかにした。すなわち,低濃度の二価カチオンでは,タンパク質を塩析させるという役割,高濃度の二価カチオンではタンパク質間を塩橋することでタンパク質を沈殿させるという役割,アニオンが豆腐様沈殿形成中にタンパク質の安定性を変化させるという役割を担っていることを明らかにした。(著者抄録)