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J-GLOBAL ID:201802230155846886   整理番号:18A1214872

豊田市の逢妻女川と逢妻男川におけるミシシッピアカミミガメの市民との共働による防除の試み

著者 (10件):
資料名:
号: 22  ページ: 35-44 (WEB ONLY)  発行年: 2018年03月 
JST資料番号: U0933A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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ミシシッピアカミミガメ(以下アカミミガメと記す)は,アメリカ合衆国中南部が原産の外来種である。全国で約800万個体が野外に定着していると推定されており,在来水草の食害や固有種ニホンイシガメとの競合など,在来生態系への悪影響が懸念されている。環境省はこの問題の解決に向けて,2016年より「アカミミガメ対策推進プロジェクト」を開始した。豊田市矢作川研究所はこのプロジェクトと連携し,逢妻女川と逢妻男川において,市民との共働によるアカミミガメの防除体制づくりを進めている。2016年度は,逢妻女川の「逢妻女川を考える会」と逢妻男川の「初音川ビオトープ愛護会」に協力を依頼して籠わなによる捕獲調査を試行するとともに,捕獲調査に使用する餌の検討,および,逢妻男川の調査区間におけるドローンと目視によるカメ類の分布調査を行った。捕獲調査では,両河川で16名の市民の協力を得た。作業を繰り返すにつれて自発的に役割分担がなされ効率的に作業が進むなど,市民との共働で順応的に作業できることが確認できた。3日間の作業では逢妻女川で32個体,逢妻男川で196個体のカメ類が捕獲され,前者では62.5%,後者では79.1%がアカミミガメであった。逢妻男川ではメスの比率が高く,その40%近くが成熟していると推測された。両河川では調査区間以外にも多くのアカミミガメが生息していると推測され,このまま防除せずに放置すれば,今後,増加していく危険性は極めて高いと考えられた。捕獲調査に使用する餌の検討では,保存性が高く誘引効果が期待されるウナギ用飼料と従来用いられている鮮魚のアラでカメ類の捕獲数を比較した。ウナギ用飼料でのアカミミガメの捕獲数は鮮魚のアラよりも少なく,期待された効果は認められなかった。分布調査では,双眼鏡を用いた目視調査と同時にドローンを用いた調査も実施し,カメ類調査でのドローンの有効性を検討した。ドローンは目視よりもカメ類の確認数が多く,上空から撮影した動画を繰り返し確認できる点で,分布状況を把握するのに適していると考えられた。また,ドローンや目視でカメ類が確認された区間では,アカミミガメが捕獲される傾向があった。籠わなを設置する際は,ドローンあるいは目視の結果に基づいて場所を選定するのが効率的であると考えられた。今回の捕獲調査により,市民との共働で効率的に防除作業を実施できることが確認できた。今後,調査区間を拡大して籠わなの設置場所や設置数を検討するとともに,流域の自治区を対象にアカミミガメ防除の必要性や具体的な実施内容について説明を行いながら,より広域での民・官・学共働による防除体制づくりを進めていきたい。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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物理的防除一般  ,  個体群生態学 
引用文献 (41件):
タイトルに関連する用語 (5件):
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