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J-GLOBAL ID：201902229984541511   整理番号：19A0666729

酵素・湿式粉砕処理により製造されたセルロースナノファイバーを配合した塗料の性質

Characteristics of varnish blended with cellulose nanofiber produced by enzymatic treatment and wet milling

著者 (11件)： 石川敦子 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  片岡厚 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  大木博成 (玄々化学工業) ,  KA Kin (玄々化学工業) ,  伊藤拓美 (玄々化学工業) ,  下川知子 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  林徳子 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  眞柄謙吾 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  小林正彦 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  神林徹 (森林研究・整備機構 森林総合研) ,  木口実 (日本大)
資料名： 木材保存  (Wood Protection)
巻： 45  号： 2  ページ： 68-76  発行年： 2019年03月25日 
JST資料番号： G0869A  ISSN： 0287-9255  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 酵素・湿式粉砕処理により製造されたセルロースナノファイバー(CNF)とアクリル樹脂エマルジョンを配合して水系の上塗り用と下塗り用塗料を調製した。上塗り用塗料から作製した塗膜の引張試験からは,弾性率,強度,最大ひずみがCNFの配合率と樹脂への分散時間によって異なることが示された。また,CNF配合塗料を上塗り又は下塗りに用いてスギ材を塗装したところ,上塗りでは光沢度が低くなり,下塗りでは逆に光沢度が高くなるなど,CNFの配合によって塗装面の光沢度を制御できる可能性が示された。塗装試験片を1000時間の促進耐候性試験に供した結果,CNF配合塗料を上塗りに用いた試験片では,CNF未配合の場合よりも表面欠陥が少なかった。また,CNF配合塗料を下塗りに用いた試験片では,CNF未配合の場合や下塗り無しの場合よりも表面欠陥及び変色が少なかった。以上の結果から,本研究で調製したCNF配合塗料を木材の塗装に用いることで,塗膜性能の制御や耐候性の向上が可能であることが示された。(著者抄録)

シソーラス用語： *塗料 ,  セルロース繊維 ,  ナノファイバ ,  セルロース ,  アクリル樹脂 ,  アクリル樹脂塗料 ,  水性塗料 ,  仕上材料 ,  下地塗料 ,  林産資源 ,  塗膜 ,  弾性係数 ,  引張強さ ,  光沢 ,  加速試験 ,  耐候性試験 ,  表面欠陥 ,  変色 ,  *耐候性 ,  塗装 ,  ミル ,  微粉砕 ,  スギ
準シソーラス用語： *セルロースナノファイバー ,  水系塗料 ,  上塗り塗料 ,  下塗り塗料 ,  森林資源 ,  促進耐候性試験 ,  木材塗装 ,  ビーズミル ,  Cryptomeria japonica

分類 (2件)： 各種塗料  (YJ03060I) ,  木材化学  (FF05040V)

引用文献 (7件)：

• 1) 真柄謙吾: セルロースナノファイバー製造技術実証事業, 生物資源, 10(3), 2-13(2016).
• 2) 林徳子, 下川知子, 野尻昌信, 渋谷源, 眞柄謙吾, 久保智史, 戸川英二, 藤澤秀次, 小林正彦, 木口実: スギからセルロースナノファイバーを一貫製造するシステムの開発, 森林総合研究所 第3期中期計画成果集, 38-39(2016).
• 3) 大木博成, 何昕, 伊藤拓美, 林徳子, 木口実, 片岡厚, 小林正彦, 下川知子: 特願2017-46537(2017).
• 4) 林徳子, 久保智史, 戸川英二, 真柄謙吾, 下川知子, 野尻昌信, 渋谷源, 片岡厚, 小林正彦, 伊藤弘和, 谷岡明彦, 何昕, 大木博成: ソーダ・AQ蒸解と酵素・湿式粉砕により製造したスギセルロースナノファイバー (CNF) の特性, セルロース学会年次大会講演要旨集, 24, 139-140(2017).
• 5) 石川敦子, 片岡厚, 川元スミレ, 松永正弘, 小林正彦, 木口実: 塗装木材に関する屋外暴露試験と促進耐候性試験の相関, 木材保存, 40(2), 55-63(2014).

タイトルに関連する用語 (6件)： 酵素 ,  湿式粉砕 ,  セルロースナノファイバー ,  配合 ,  塗料 ,  性質