文献

J-GLOBAL ID：201902239715568713   整理番号：19A2733882

露地夏秋どりミニトマトのネット誘引無整枝栽培(ソバージュ栽培)における収量および品質の地域間差異および経済性評価

Variations among Regions in Yield, Quality, and Economical Evaluation of Summer-autumn-harvest Cherry Tomato in Open Field Culture Using Non-training Cultivation with Net (Sauvage Cultivation)

著者 (7件)： 元木悟 (明治大学農学部) ,  柘植一希 (明治大学大学院農学研究科) ,  北條怜子 (明治大学大学院農学研究科) ,  甲村浩之 (県立広島大学生命環境学部) ,  諫山俊之 (広島県農林水産局) ,  藤尾拓也 (岩手県農業研究センター) ,  岩崎泰永 (農業・食品産業技術総合研究機構野菜花き部門)
資料名： 園芸学研究  (Horticultural Research (Japan))
巻： 18  号： 3  ページ： 269-279(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： L4829A  ISSN： 1347-2658  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 露地夏秋どりミニトマトのネット誘引無整枝栽培(ソバージュ栽培,以下, ソバージュ)の収量は,主枝1本仕立て栽培(以下,慣行)に比べて,株数が6分の1程度であるにも関わらず,慣行と同等以上の収量が見込める.また,ソバージュは収穫作業以外の作業時間を慣行に比べて有意に短縮できる.そこで本試験では,ソバージュを全国に普及させるため,温暖地の神奈川圃場に加え,ソバージュと同じミニトマトの夏秋どり栽培(ただし,ハウス雨除け夏秋どり栽培)が一般的である岩手および広島圃場おいて,3年間(岩手圃場は2年間),ソバージュと慣行の収量および品質を比較した.また,ソバージュの経済性を検討するため,ミニトマトの夏秋どり栽培の農業経営指標を参考に,各地域におけるソバージュの経済性評価を行った.その結果,露地夏秋どりミニトマトのソバージュにおける収量については,既報と同様,岩手および広島圃場においても単位面積当たりの収量は慣行と同等であり,株当たりの収量は慣行に比べて多かった.ソバージュの品質については,岩手圃場では既報と同様,ソバージュの糖度は慣行と同等か低い傾向であったものの,リコペン含量は栽培法および栽培年の間に一定の傾向が認められなかった.一方,広島圃場では,ソバージュの糖度およびリコペン含量は慣行と同等か高い傾向であった.ソバージュの経済性評価については,広島県の農業経営指標を参考に,本試験で実際に栽培した‘ロッソナポリタン’の可販果収量の月別平均値を用い,既報の作業性の結果を参考に試算した結果,ソバージュの利益は10 a当たり86万~110万円,労働時間は333~568時間,1時間当たりの利益は1,933~2,661円であった.(著者抄録)

シソーラス用語： *トマト ,  *整枝 ,  *作物収量 ,  *地域差 ,  露地栽培 ,  網 ,  収穫 ,  作業時間 ,  ハウス栽培 ,  農業経営 ,  圃場試験 ,  神奈川県 ,  岩手県 ,  広島県 ,  *栽培管理
準シソーラス用語： *ミニトマト ,  雨除け栽培 ,  *夏秋トマト ,  *果実品質 ,  *経済性評価 ,  *誘引

著者キーワード (8件)： 裂果 ,  利益 ,  省力化 ,  粗収益 ,  agricultural gross income ,  fruit cracking ,  income of farm household ,  labor-saving

分類 (1件)： 野菜  (FC03043X)

引用文献 (25件)：

• 広島県農業技術課.2015.農業経営指標.ミニトマト.〈https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/84/1268015506945.html〉.
• 北條怜子・染谷美和・中西 祥・藤尾拓也・吉田 泰・元木 悟.2016.ソバージュ栽培の雨除け栽培における夏秋どりミニトマトの収量および品質.園学研.15(別1): 332.
• 北條怜子・染谷美和・鈴木玲美・樋口洋子・関 哲也・青木理佐・岩崎美和・荻原綾乃・藤尾拓也・吉田 泰・甲村浩之・山初仁志・加藤正一・松永邦則・元木 悟.2017a.異なる地域におけるソバージュ栽培が露地夏秋どりミニトマトのアミノ酸含量および糖含量に及ぼす影響.園学研.16(別1): 343.
• 北條怜子・柘植一希・樋口洋子・山初仁志・加藤正一・藤尾拓也・岩崎泰永・元木 悟.2017b.露地夏秋どりミニトマトのソバージュ栽培における収量および品質.園学研.16: 137-148.
• 岩手県.2013.平成25年度野菜栽培技術指針.ミニトマト.p. 26.岩手.

タイトルに関連する用語 (9件)： ミニトマト ,  ネット ,  誘引 ,  整枝 ,  栽培 ,  収量 ,  地域 ,  差異 ,  経済性評価