抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
PC構造の長大スパン化や高耐久化は,超高強度コンクリートを適用することで実現することができる.そのため,新しい材料の開発と構造への適用が進められており,2015年には,筆者らの会社において,圧縮強度が400N/mm
2を超えるような無孔性コンクリート(PFC)を開発した.しかしながら,PFCには,引張荷重下で脆性的な破壊挙動を示すといった弱点がある.この脆性的な性質を改善するため,PFCマトリクスに短繊維を混入したものが繊維補強PFCである.筆者らは,これまでに繊維補強PFCの力学特性を明らかにしてきたものの,この材料の構造特性に着目した研究はまだ少ないのが現状である.このような背景の下,本研究は,薄肉で軽量なPC梁に繊維補強PFCを適用し,高い緊張力を与えたときのせん断挙動について検討したものである.この結果,40N/mm
2のプレストレスを与えた繊維補強PFC梁のせん断耐力は,プレストレスを20N/mm
2とした梁やプレストレスを与えない梁と比べて顕著に向上した.さらに,繊維補強PFC梁部材のせん断耐力は,超高強度繊維補強コンクリート(UFC)の設計施工指針を用いて算定した梁部材のせん断耐力よりも上回ることがわかった.(著者抄録)