抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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劣化は火工品組成の品質と安全性を低下させる。火工品の劣化を低減するためには,分解機構のより良い理解が必要である。以前に,本研究は,水への曝露が,火工品におけるガス発生剤の主要な成分であるグアニジン硝酸塩(GN)と塩基性硝酸銅(BCN)混合物の分解を引き起こすことを明らかにした。著者らの以前の研究は,1つの分解生成物:酸化銅(CuO)のみを検出した。ここでは,他の分解生成物を同定し,BCNの分解機構を明らかにした。また,熱安定性に及ぼすGN/BCN分解の影響を研究した。改良加速エージング試験とX線粉末回折分析は,CuOと硝酸銅三水和物[Cu(NO
3)
2・3H
2O,CuNite]の2つの分解生成物を明らかにした。CuNiteは乾燥時の加熱またはCuOとの接触を含む実験では観察されなかった。CuOは毎回の分解で検出された。水中の分解挙動をUV-Vis分光法で観察した。定量的分光分析は,BCNによる加速エージング試験の間,水中の1:2のNO
3-に対するCu
2+の比率を明らかにし,CuNiteと整合したが,BCNとは一致しなかった。シミュレートした劣化GN/BCNの示差熱分析は,熱安定性に及ぼす劣化の影響を明らかにした。2つの分解生成物,CuOとCuNiteはGNの熱安定性を低下させた。GN/CuOはGN/BCNより高い熱安定性を示した。GN/CuO/CuNiteとGN/BCNの熱安定性は同じであったが,前者は脱水により約100°Cで質量減少を示した。これらの結果は,劣化によるGN/BCNの熱安定性の変化を示す。(翻訳著者抄録)