抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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最近,プログラミング教育の需要は世界的に増加している。したがって,プログラミング教育における知的個別指導システム(ITS)の強化は非常に重要である。そのような学習を知的にサポートするためのコンピュータでは,個々の学習に適応的であることが望ましい。ITS研究では,学習有効性は,(A)対象領域の特性に基づくインデクシングによって尋ねるべき質問または問題の特徴を制御すること,または(B)説明可能な問題解決モデルに基づいて問題解決過程を把握することによるフィードバックなどの介入を適切に行うことによって向上する。プログラミングにおける問題解決を通して獲得した知識を再利用することは重要である。知識を再利用するためには,まず知識項目間の差分を理解し,次にその知識を組織化することが有効である。プログラミングにおいて,要求は解決すべき問題になる。ソフトウェア工学分野では,要求は機能要求と非機能要求として別々に定義される。機能要求は何を果たすかの要求であり,非機能要求はインタフェイスやセキュリティなど機能要求を満たすための特性である。本研究の目的は機能要求の達成をプログラミングにおける問題解決としてみなすことによって,この過程に関連する知識を組織化することである。問題解決が解決に必要な知識の獲得に向けて行われると仮定すると,プログラミング知識自体の記述は問題のインデクシングにつながる。いくつかの研究では機能-振舞い-構造の観点を利用し,部品の知識を扱うために各観点を組み合わせ,知識の記述にそれらを用いた。このプログラミングにおける問題解決過程は機能-振舞い-構造の観点の定義に従って説明できると考えた。したがって,機能-振舞い-構造の観点に基づく部品のモデルを提案した。そして,部品の問題解決過程のモデルをさらに提案した。提案モデルによるフィードバックの有効性を検証するために,以前のシステムによるフィードバックと比較して評価実験を行った。提案モデルによるフィードバックは,提案モデルによって実現できるITS機能の“部分の管理”機能と,“構造の振舞い捕捉”機能に基づいて生成できるものである。実験結果は,提案モデルが本システムで実現できるより適切なフィードバックを提供できることを示唆し,提案されたモデルの下での部品の学習を通して効果的な支援を実現できることを示した。本研究では,プログラミング知識を部品として定義することにより,従来暗黙であると考えられてきたプログラミングに関連した様々な要素に接近し,用いるプログラミング言語とは独立に各要素を明確化し,組織化した。このような方法で,暗黙知の学習と形式化の観点から,部品を用いて問題解決過程のモデルを構築することを試みた。(翻訳著者抄録)