抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
原型炉環境ではプラズマ対向材は極めて高いフラックスのD/Tプラズマに高温かつ長時間曝露される。そのため,大量のトリチウムが材料中に蓄積するとともに,冷却材へ透過することが懸念されている。PHENIX計画タスク3では原型炉を想定した高温下における中性子照射タングステンのトリチウム滞留と透過挙動を明らかにするとともに,DT核反応で生成したヘリウムの影響についても明らかにすることとした。その結果,高温環境下では,重水素滞留量が大きく減少するが,脱離温度が高温側にシフトすることから,照射欠陥が成長し,水素の安定な捕捉サイトが形成されるか,捕捉エネルギーの低い捕捉サイトが減少することにより安定な捕捉サイトの存在が明確になった可能性が示唆された。TMAPやHIDTシミュレーションコードによる解析により,最も安定な捕捉サイトの結合エネルギーが2.2eVとなることが明らかとなった。高温下における表面影響についても検討を行い,炭素不純物層が形成すると滞留量が約2倍に増加することが中性子照射材ではじめて明らかにされた。また,世界ではじめて高温中性子照射材へのD/He混合プラズマ照射を行った。その結果,中性子照射材でもHeが重水素プラズマ中に混入することにより重水素滞留量が約2桁減少することが明らかとなった。(著者抄録)