抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)は,抗菌活性などの興味深い生物活性と優れた界面活性を有することから,近年注目を集めている。現在,MELは酵母培養法により,脂肪鎖長の不均一な混合物として大量供給されているが,脂肪鎖長が均一な化合物として単離・精製することは困難であり,詳細な構造-機能相関の研究が進んでいない。そのため,新たな高機能性バイオサーファクタントを創出するためにも,構造が明確かつ単一構造を有するMEL類縁体の合成的供給が強く求められている。そこで,筆者らは,マンノース2位及び3位の脂肪鎖長が異なる(5種類)MEL-A-D(4種類)の系統的な全合成を検討した。その結果,筆者らが最近開発した芳香族ボリン酸触媒を用いた立体選択的β-マンノシル化反応を駆使することで,目的とした計20種類のMELの全合成に初めて成功した。本総説では,MELの系統的全合成に加え,最近報告したグラム陽性菌に対する抗菌活性の結果を紹介する。(著者抄録)