抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,中国,東南アジア各国,インドまでを含むアジア各国の都市交通問題に着目し,それらの国の大都市が現在抱える都市交通問題について,文献やインターネット上の資料をもとにして,体系的に整理し,先進国日本として,交通政策の視点からどのような指導助言あるいは支援が可能かを明らかにすることを目的とする。具体的には,日本交通政策研究会として,最終的には,バスやパラトランジットを中心としたアジア各国に対して政策提言ができることをめざし,近年の動きや実態を整理していくところから始めることとした。本年度の活動の中で特徴的なもとのして,Harry T.Dimitriou,Ralph Gakenheimer編著“Urban Transport in Developing Countries”(2011)の中から,需要管理やプライシングの議論を展開させている章を選定し,そこでの記述に対する考察を行った。その成果は第2章でまとめた。3章では,ラオスのビエンチャン市におけるバス輸送改善への取り組み結果のうち,実証実験の結果をとりまとめて紹介した。4章では,パラトランジットの中から,バンコクのシーローレックに焦点を絞って,なぜ特定の地域で残存できているのかフィールとサーベイを行った結果をとりまとめた。5章については,メインのケーススタディは国内事例であるが,アジアのパラトランジット等への考察結果の展開可能性を含め,需要応答型のサービスについてのケーススタディを取り上げた。さらに6章では,アジアの事例ではないが,途上国の都市交通という視点でもっとも革新的な事例として知られるようになった南米コロンビアのメデジン市の現代的な都市交通システムについて,現地調査をもとに状況をまとめた。最後の7章では,本年度の総括として,アジアの発展途上大都市及び中規模都市の都市交通の視点について考察をまとめた。(著者抄録)