文献

J-GLOBAL ID：201202296717911818   整理番号：12A0772930

TCPの性能を考慮した複合型ロバストルーティング方式

Hybrid Robust Routing Taking Account of TCP Performance

著者 (5件)： 鍋田敬寛 (岡山大 大学院自然科学研究科) ,  漆原和孝 (岡山大 大学院自然科学研究科) ,  CHEN Wenjie (岡山大 大学院自然科学研究科) ,  福島行信 (岡山大 大学院自然科学研究科) ,  横平徳美 (岡山大 大学院自然科学研究科)
資料名： 電子情報通信学会技術研究報告  (IEICE Technical Report (Institute of Electronics, Information and Communication Engineers))
巻： 112  号： 9(CS2012 1-22)  ページ： 17-22  発行年： 2012年04月12日 
JST資料番号： S0532B  ISSN： 0913-5685  資料種別： 会議録 (C)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： トラヒック計測および動的な経路変更を行うことなくトラヒック変動に対する高いロバスト性を実現するルーティング方式として,ロバストルーティング方式が提案されている。しかし,この方式はマルチパスルーティングを実施するため,パケットの順序逆転が頻発し,TCPスループットが大幅に低下する。これを改善する方式として,我々はこれまでに互いの伝搬遅延の差が極力小さい複数の経路をマルチパスルーティングに用いる方式(経路間遅延差最小化法)を提案しているが,数値例によるとそのTCPスループットは理想値の7割程度であり,さらなる改善の余地がある。本稿では,さらなるTCPスループットの改善を目的として,あらかじめ定められた割合の拠点ペアに対してはパケットの順序逆転によるTCPスループットの低下が回避できるシングルパスルーティングを実施し,その他の拠点ペアに対しては従来のロバストルーティング方式と同様にマルチパスルーティングを実施するような複合型ロバストルーティング方式を提案する。数値例によると,トラヒック変動により最も都合の悪いトラヒックが発生した際のリンク利用率の中で最大の値(最悪時リンク利用率)を1.0未満に抑制するという制約の下で提案方式は経路間遅延差最小化法と比較して最大で24%程度TCPスループットを改善できることがわかった。(著者抄録)

シソーラス用語： *経路選定 ,  *TCP/IP ,  トラヒック測定 ,  ロバスト性 ,  経路 ,  スループット ,  インターネット ,  *通信操作
準シソーラス用語： *TCP【プロトコル】 ,  トラヒック計測 ,  マルチパス ,  *ルーティング

分類 (1件)： 計算機網  (JC03000K)

引用文献 (7件)：

• KODIALAM, M. Maximum throughput routing of traffic in the hose model. Proceedings of IEEE INFOCOM 2006, Apr. 2006, 1-11
• TABATABAEE, V. Robust routing with unknown traffic matrices. Proceedings of IEEE INFOCOM 2007, May. 2007, 2436-2440
• LEE, Y. Improving TCP performance in multipath packet forwarding networks. Journal of Communications and Networks. 2002, 4, 2, 148-157
• CHEN, W. Performance evaluation of TCP over multiple paths in fixed robust routing. Proceedings of IEEE CQR Workshop, May 2011. 2011
• FINGERHUT, J. A. Designing least-cost nonblocking broadband networks. Journal of Algorithms. 1997, 24, 2, 287-309

タイトルに関連する用語 (4件)： TCP ,  複合型 ,  ロバスト ,  ルーティング