抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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分散力を補正した密度汎関数理論を用いた計算により,種々の構造欠陥を含むグラフェンの反応性を比較した。モデル反応として水素,フッ素及びフェニルラジカルの付加反応を用い,単一空格子点(a),555-777再構成二重空格子点(b),585各欠陥二重空格子点(c),Stone-Wales欠陥(d),水素化ジグザグエッジ(e)及び水素化アームチェアエッジ(f)の各欠陥との反応性を完全5×5グラフェン(G55完全)の場合と比較した。1個のH,Fまたはフェニル基が付加する反応では,a>e>c>b>d>f>G55完全の順に反応性が低下した。一方,2個のフェニル基が付加する場合は,欠陥dの方が欠陥cや欠陥bより高反応性を示した。不完全グラフェンによる反応性の増大は完全グラフェンに対する官能基の結合エネルギーが低いほど大きくなることが分かった。完全グラフェンと比較し,エッジでの反応性は実験値よりずっと大きく,欠陥e及びfの反応性は完全グラフェンの5.07及び2.68倍であった。2個のフェニル基が欠陥b,c及びdに付加する場合,グラフェンシートの裏表から同じCC結合に優先的にペア結合することが分かった。