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J-GLOBAL ID:201402223147107944   整理番号:14A1011319

グローバル環境下におけるOSS開発者の情報交換に対する時差の影響

著者 (7件):
資料名:
巻:号:ページ: 17-32  発行年: 2012年03月25日 
JST資料番号: L7837A  ISSN: 1881-0101  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本研究の目的は,オープンソースソフトウェア(OSS)開発プロジェクト内における情報交換のタイムラグの実態を解明し,グローバル環境下におけるメーリングリストを用いた情報交換の所要時間を短縮化するための指針を得ることである。OSS開発プロジェクトの特徴の1つは,世界中に点在する開発者が共同開発を行うという分散開発の形態をとることである。そのため,開発者同士の情報交換は主に電子メールを代表とする非対面・非同期のコミュニケーション手段が用いられている。しかし,グローバル環境下では各開発者の時差帯の違いから開発者間の情報交換にタイムラグが発生し,リアルタイムな情報交換が困難であることが推察される。そこで,本論文では,このタイムラグに関する仮説を実験的に検証するため,12件の大規模なOSS開発プロジェクトを分析対象とし,それらをボランティア型,企業混合型の2つに分類して分析を行った。その結果,以下の知見がえられた。1)ボランティア型OSS開発プロジェクトでは,返信地域が深夜から早朝となる時間帯にメッセージを送信すると,日中に比べて開発者間の情報交換にタイムラグが発生する可能性が高い。時差の影響を受けずに情報交換を行うことができる時間帯は,米大陸地域では10時から12時頃,欧・アフリカ地域では18時頃であることがわかった。2)企業混合型OSS開発プロジェクトでは,OSS開発を仕事とする企業の開発者が多く存在するため,返信地域が夕方から早朝となる時間帯にメッセージを送信すると,日中に比べて開発者間の情報交換にタイムラグが発生する可能性が高い。時差の影響を受けずに情報交換を行うことができる時間帯は,米大陸地域では9時から12時頃,欧・アフリカ地域では15時から18時頃であることがわかった。本分析の結果によって,1日1時間程度しか開発に従事できない開発者がメールの送信時刻を工夫し,この限られた時間をより効率的に利用できるようになると期待できる。
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分類 (1件):
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計算機システム開発 
引用文献 (33件):
  • Ban Al-Ani and H. Keith Edwards. A comparative empirical study of communication in distributed and collocated development teams. In Proceedings of the 3rd International Conferenceon Global Software Engineering (ICGSE’08), pp.35-44, 2008.
  • Apache Software Foundation. Apache HTTP Server Project. ’http://httpd.apache.org’, accessed 2011-05-03.
  • Christian Bird, Nachiappan Nagappan, Premkumar Devanbu, Harald Gall, and rendan Murphy. Does distributed development affect software quality? An empirical case study of windows vista. In Proceedings of the 31st International Conference on Software Engineering (ICSE’09), pp.518-528, 2009.
  • Erran Carmel. Global Software Teams: Colloborating Across Borders and Time Zones. Prentice Hall, Upper Saddle River, USA, Jan. 1999.
  • Marcelo Cataldo and Sangeeth Nambiar. On the relationship between process maturity and geographic distribution: an empirical analysis of their impact on software quality. In Proceedings of the the 7th joint meeting of the European Software Engineering Conference and the ACM SIGSOFT Symposium on the Foundations of Software Engineering (ESEC/FSE’09), pp.101-110, 2009.
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