抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿では,楽曲群の中から,ユーザがクエリとして与えたフレーズが演奏されている時刻を検出する新たな音楽情報検索手法「Query by Phrase(QBP)」を提案する。本研究において,「フレーズ」とは,何らかの楽器(通常は単一の楽器)による短時間の演奏(音響信号)を指すものとする。QBPでは,様々な楽器音が重なり合って構成されている音楽音響信号から所望のクエリを検出する必要がある。この問題を解決するため,本稿では,クエリと楽曲の一部の構成要素との距離を計算することができる手法を提案する。まず,ガンマ過程非負値行列因子分解(GaP-NMF)を用いて,クエリのスペクトログラムを適切な個数の基底スペクトルと対応するアクティベーションとの積に分解する。同様に,楽曲のスペクトログラムもGaP-NMFを用いて分解を行う。このとき,楽曲中にクエリが含まれているという仮定のもと,基底スペクトルの一部にクエリから得られた基底スペクトルをそのまま再利用する(半教師ありGaP-NMF)。こうすることで,クエリにおける基底スペクトルのアクティベーションと楽曲におけるアクティベーションとの類似度を計算することができる。実験により,提案手法は従来の単純なマッチング手法より優れたQBP精度を達成できることを確認した。(著者抄録)