抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災以前において,国内での石炭火力発電所の新設は地球温暖化ガスである二酸化炭素削減の流れの中で事実上困難となっていた。しかし,3.11以降,日本では石炭火力発電所の新設計画が目白押しとなっている。経済産業省は省エネルギー法の告示を変え,2016年から新規制を適用すると発表している。この新規制では,電力会社や新電力の火力発電の構成比に,石炭火力発電の上限を火力発電全体の50%程度に抑え,天然ガス火力発電を50%以上にする共通指標を策定した。発電効率の低い老朽火力発電所の廃止や休止を求めている。本稿では石炭火力発電プラントの全体構成と現状の課題,ならびに排煙処理装置の現状,二酸化炭素回収貯留(CCS)システムの開発状況について示す。また,高効率で二酸化炭素排出量の少ないLNG焚きコンバインドサイクル発電プラントの全体構成,ならびに主構成要素であるガスタービンメーカの現状についてまとめる。さらに,期待される次世代火力発電システムの開発動向について概要をまとめた。石炭火力発電に関して,わが国は世界的に見ても優れた発電端効率を示しており,発電端効率はLHV基準で41%超を維持している。次世代のLNG焚きコンバインドサイクル発電システムの開発に関しては,国家プロジェクトとして三菱日立パワーシステムズにより1700°C級超高温ガスタービンの開発が進められている。