抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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対戦型集団スポーツの代表例ともいえるサッカーに焦点をあて,統計物理の視点からその不変的構造を抽出する。2015年と2016年の2年間にJリーグで行われた11試合分のトラッキングデータ(全選手の0.04秒ごとの位置データ),ならびに,ボールタッチデータ(ボールの座標,受け渡しを行った2選手)を使用した。まず,サッカーの時間的推移を,シーン,シークエンス(メゾ),試合全体(マクロ)からなる階層性として捉える。選手の空間的配置も「1体問題」,「2体問題」,「多体問題」に階層化する。そして,チーム全体としてどこに存在し(重心),どのくらい広がっているか(標準偏差)という大まかな状態に着目し,階層クラスタリング法を使って各時刻のドロネットワークを守備時,攻撃時などの試合の局面で異なるフォーメーションに分類した。本稿の結果は,試合全体のマクロな時間スケールでは,不確定要因をランダムなものと見なしても良い(マルコフ過程)場合があることを示唆している。