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J-GLOBAL ID:200902210376086506   整理番号:09A0593914

B細胞リンパ腫におけるA20の頻繁な不活化

Frequent inactivation of A20 in B-cell lymphomas
著者 (32件):
資料名:
巻: 459  号: 7247  ページ: 712-716  発行年: 2009年06月04日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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A20は当初,腫瘍壊死因子-α刺激後に急速に誘導されるタンパク質として同定された,NF-κB経路の負の調節因子である。A20は免疫応答の制御に中心的な役割を担っており,さまざまな外来刺激に応じて起こるNF-κBの過剰な活性化を抑制する。最近の遺伝学的研究によって,A20(TNFAIP3ともよばれる)遺伝子の多型と自己免疫疾患の発症リスクとの関連が推定されているが,ヒトの発がんにおけるA20の関与は従来知られていない。今回我々は,238例のB細胞リンパ腫における遺伝的病変の全ゲノム解析によって,A20遺伝子がB細胞系列のリンパ腫でしばしば遺伝子変異の標的となっていることを示す。A20は,MALTリンパ腫(87例中18例,21.8%)および結節硬化型ホジキンリンパ腫(15例中5例,33.3%)において(また,より頻度は低いもののその他のB細胞系列リンパ腫においても),体細胞変異ないし遺伝子欠失によって高頻度に不活化されている。機能的なA20遺伝子をもたない悪性リンパ腫由来の細胞株に野生型のA20遺伝子を発現させると,NF-κB活性化の減弱を伴った細胞増殖の抑制とアポトーシス誘導が生じたが,リンパ腫で認められる変異A20遺伝子を発現させてもこのような影響は観察されなかった。また,このA20欠損リンパ腫細胞を免疫不全マウスに摂取すると安定的に腫瘍を形成するが,正常A20を発現させることにより,その腫瘍形成能は効率よく抑制された。A20の再発現によって抑制されるA20欠損細胞の細胞増殖とNF-κB活性の少なくとも一部は,腫瘍壊死因子受容体を含む細胞表面受容体からのシグナル伝達に依存している。さまざまな上流刺激によって惹起されるNF-κBの活性化に際してその抑制を担うA20の生理的な役割を考慮すると,我々の発見は,A20の機能の欠損によって引き起こされるNF-κBシグナル伝達の制御の異常が,一部のB細胞系列リンパ腫群の病因に関与していることを示唆している。Copyright Nature Publishing Group 2009
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分類 (1件):
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発癌機序・因子 
タイトルに関連する用語 (3件):
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