抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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経済産業省原子力安全・保安院は,2007年に「発電所に係る環境影響評価の手引」を改訂した。その際,大気質に関して,参考手法として特殊気象条件下の予測を加えた。本報告では,逆転層形成時,内部境界層発達によるフュミゲーション発生時をとりあげ,アセスメントでこれらに係る拡散予測を行うときの計算条件について検討した。前者については逆転層下端高度,後者については内部境界層の厚さを決める比例係数が重要な計算パラメータになる。これらのパラメータ値については高層気象観測を実施して設定する事例があるが,通常は,高層気象観測を実施しないで過大予測になる条件を設定する。過大予測になる条件では,一般環境大気測定局の観測値から考えて現実的でない大気汚染物質の高濃度が計算される。そこで,発電所周辺の大気環境モニタリングデータの解析と拡散計算の感度解析を合わせて行うことにより,アセスメントで用いる合理的なパラメータ値を推定した。その結果,逆転層下端高度として有効煙突高,内部境界層の厚さを決める比例係数として6が適切であることがわかった。(著者抄録)