抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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プラズマイオン注入(PSII)は,短時間で多量にイオン注入ができるため,材料開発の分野で注目されている。このPSIIを一般産業に適用するには,制御性に優れたコンパクトで廉価なイオン注入用の高電圧パルス電源の開発が求められる。このためには,パルス電源の波形を考慮した場合のイオン注入の状況を把握し,最適な電源パラメータを決定する必要がある。本稿では,イオン注入電源の電圧パルス幅,パルス立ち上がり,及び立下り時間等を変化させて,イオン注入時の電圧電流特性を数値計算により求めた。更に,この結果とTRIMコードで求めたイオン注入分布より,パルス電圧波形が台形波の時のイオン注入分布を求めた。そして,パルス電源のパルス立ち上がり時間t
rと立下り時間t
fを考慮して,パルス電圧とプラズマ密度を変化させることによるイオン電流を計算した結果,イオン電流は,パルス電圧よりもプラズマ密度への依存度が高いことが分かった。更に,t
rとt
fを考慮して計算したイオン電流とTRIMコードによって,イオン注入時のイオン注入密度を評価した結果からは,パルス幅τを1,5,10μsと変化させた場合,τ=1μsの時,最もイオン密度が高くなり,このτの値において,t
r=0.01,0.25,0.5μsと変化させた場合,t
r=0.25μsの時が,ターゲット材料の深さ方向に,均一なイオン注入が可能であることが示された。