抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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対話を用いた共創活動を行って,絵本をオンデマンドで製作する事業を行い,共創によって感性価値が創造されることを検証した。事業は信州大学学生が主催した。絵本を作りたい希望を持って集まった参加者(40名)の1~2名と学生スタッフ3名前後でグループを構成して絵本を共創した。参加者とスタッフが対面して絵本を製作した2週間にわたる土・日曜日の4日間における絵本の製作工程を説明した。共創事業や完成した絵本に対してどのような価値を感じたかを調査するために,スタッフ(11名)には気分プロフィール検査(POMS)を実施し,参加者(13名)には対面式のアンケートと想起値調査を行った。事業のスタッフとして参加した学生は,対話による絵本作りは疲労を生む大変な作業であること実感したが,それは,肯定的な意識の転換に寄与する効果をもたらした。一方,参加者は,共創事業から生み出された絵本には,これまでのプロダクトアウト型の生産方式から得られるモノとしての価値だけでなく,共創事業の課程における人との関わり合いが,価値あることであると認識していた。絵本作りの共創事業によって,従来の生産方式から得られるモノに対する価値とは異なる新たな価値として,感性を基軸とした感性価値は,共創によって得られる可能性を得た。